安田顕と水上恒司が初共演し、韓国で最も権威のある第57回百想芸術大賞で3冠に輝いた韓国ドラマをリメイクする「連続ドラマW 怪物」が、WOWOWで7月に放送されることがわかった。あわせて、第1弾特報(https://youtu.be/dYSE_yGryr0)もお披露目された。 2021年、「梨泰院クラス」「財閥系の末息子」など数多くの作品を手がけてきた韓国大手スタジオ・SLLが制作し、JTBCで放送された韓国ドラマ「怪物」。放送されると「脚本、演出、演技、どっしりとしたメッセージと音楽まで全てが完璧に近かったドラマ」と、視聴者の絶賛を浴びた。そして、同年の第57回百想芸術大賞では、作品賞、脚本賞、男性最優秀演技賞(シン・ハギュン)の3冠を達成。視聴者の神経をすり減らす繊細な⼼理描写、緻密なストーリー、キャスト陣の圧倒的な演技などが高評価を集めた。 そんな本作のリメイクを求め、WOWOWはSLLに直接オファー。WOWOWが築き上げてきた重厚な人間ドラマが評価され、本作のリメイクを世界で初めて、実現することとなった。 描かれるのは、羽多野町で25年ぶりに起こった猟奇的殺人事件。25年前、双子の妹が自宅の庭に指の第1関節だけを残して失踪した、羽多野署生活安全課の警察官・富樫浩之と、東京から異動してきたキャリア警察官・八代真人は、それぞれの思惑を胸に、犯人を追う。しかし、実は富樫は、妹の失踪事件の容疑者となった男でもあった。一方の真人もまた、ある目的を抱えてこの町にやってきた。互いに疑いの目を向けながら、富樫と真人はともに真相を追いかけるが、捜査は難航する。 紛失していたかつての捜査資料。奇怪な⾏動を繰り広げる富樫。真人の⽗親である警察庁次⻑・⼋代正義から捜査を打ち切るように圧⼒がかかるなか、町ぐるみで何かを隠しているのではと、疑惑を募らせる真人。そんな最中、新たな事件が発⽣し、富樫にとって娘のように大切な存在だった大学⽣・柳美緒が⾏⽅不明となる。そして事件は急転直下の展開を見せ、一連の容疑者として富樫が逮捕される。 安田は、25年前に双⼦の妹が失踪し、その容疑者として逮捕された過去をもつ警察官・富樫浩之役を務める。水上は、富樫を一連の猟奇的殺人事件の犯人として疑っている、東大法学部卒のキャリア警察官僚・⼋代真人役。水上は本作で、WOWOWドラマ初出演にして初主演を果たす。 「連続ドラマW 怪物」(全10話)は、7月にWOWOWプライム・WOWOWオンデマンドで放送・配信開始(1話は無料放送)。安田、水上、原作者のキム・スジン、鈴⽊浩介監督、池澤⾠也監督のコメント(全文)は、以下の通り。 ■安田顕(富樫浩之役) ▽本作のオファーを受けた際の思い 素直に嬉しかったのは勿論ですが、その後ドラマのオリジナル版を拝⾒し、これは「与(くみ)し難く、やり甲斐に満ちた」役柄だと感じました。このドラマの主演に選んでいただき、感謝申し上げます。 ▽脚本を読んだ感想 「息もつかせぬ」展開。前半から中盤にかけての構成⼒が素晴らしく、夢中で読み進めました。WOWOW版として改訂された自分の演じるキャラクターの言動、設定は、プロデューサーさん、監督さんと何度も話し合い、納得した上で撮影させていただきました。原作者のキム・スジンさんに⼼より敬意を表します。 ▽役づくりで心がけたことや、撮影現場の印象 ドラマで起きる事柄を時系列に並べ直し、そのシーン毎における富樫浩之の⼼情を丁寧に紐解きました。約3カ月の撮影期間ですので、現場は順調な日もあればそうではない日もありましたが、皆がより良い作品を届けたい想いで取り組んでいたのは間違いありません。何より、「与(くみ)し難い」役柄に挑戦できたこと。撮影終了時、「演(や)れることは演(や)った」と思えたことに改めて感謝申し上げます。 ▽視聴者へのメッセージ 理屈抜きに⾯⽩いはずです。是非、繰り返しご覧ください。 ■水上恒司(八代真人役) ▽本作のオファーを受けた際の思い オファーを頂いた際にある程度形にして頂いた脚本を拝⾒しました。原作があるので最終話まで流れを把握することができ、且(か)つ毎話主人公が変わっていくようなバリエーション豊かであり、劇中のキャラクター達の騙し合いに視聴者の⽅々を翻弄していく構成に惹かれました。 ▽脚本を読んだ感想 私が演じた⼋代真人が今作において年齢的にも経験的にも若いキャラクターとして存在しなければなりません。その若さ故の怪物さをいかに表現できるか、そこが重要であり私の技量でどこまで表現できるか不安を感じざるを得ませんでしたが、製作陣の⽅々の期待にお応えしたいと今作品に飛び込みました。 ▽役づくりで心がけたことや、撮影現場の印象 今作でかなり作り込むことを意識して挑みました。そこで改めて人間を演じるということの難しさを痛感しました。表情、声色、姿勢、所作、服装、志。⼋代真人を作り上げていく過程で、私自身が勝手に自由に決めていったことを持続していくことがかなりハードでした。どのような人間なのか、本編にて感じてください。 ▽視聴者へのメッセージ 視聴者の⽅々を脅かすような事を発信するのも良くないですし、決してそういった意図ではないことを前提に申し上げますが、我々の日常にも今作に出てくるキャラクター達の意図というものは必ず存在しているものだと思います。そういったところを狙って制作して参りました。エンタメならではの不安と緊張感を堪能してください。 ■キム・スジン(原作者) 私が最初に「怪物」の執筆を始めた際、この作品が日本で制作されることを全く想像もしていませんでした。そのため、日本の監督をはじめ、スタッフの皆様、キャストの皆様が新たに作り上げてくださったこの作品が、皆様にどのように感じていただけるのか、大変楽しみにしております。主人公たちの人⽣で最も重要で特別な瞬間を、そして残された人々の悲しみを温かい視点で⾒守っていただければ、⼼より感謝申し上げます。 ■鈴⽊浩介監督 2009年「空飛ぶタイヤ」に参加させていただいてから16年。数多くWOWOWドラマ作りに携わらせていただきましたが、「怪物」ほどプレッシャーを感じた作品はなかったです。数多ある韓国ドラマの中でも特に好きな作品だったからかもしれません。人⽣分の半年間。脚本、キャスト、スタッフと出会えて幸せでした。全10話。是非楽しんでください︕ ■池澤⾠也(監督)コメント 韓国の大人気ドラマ「怪物」を日本でリメイク! 安⽥顕さん、⽔上恒司さん、魅⼒的なキャストたちが、圧倒的な芝居で魅せる。誰もが悲しみを背負い、それでも前を向いて⽣きているギラギラとエネルギーに満ちた空気、その空気の中に身を預けた私は、息をすることも忘れて、ワクワクしながら作り上げました。これはリメイクではない。新しい⾒応えのあるドラマができました。