覚醒剤取締法違反の罪に問われた男性の裁判で、静岡地裁が県警の捜査を「違法」と認定したことを受け、弁護側が会見を開き厳正な調査を求めました。 静岡市葵区に住む無職の70代男性は、2023年8月、覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕され、起訴されました。 その後の裁判で男性は覚醒剤の使用を認めたものの、静岡地裁は警察が強制的に尿をとる令状請求の際に男性が腕の注射痕の確認を頑なに拒んだ、などとする嘘の報告書を作成したと指摘。 「本件の強制採尿手続きは覚醒剤の使用を疑わせる具体的な事情が無いのにも関わらず、執行された違法なものである」などとして無罪を言い渡しました。 判決を受け会見を開いた県弁護士会の村松奈緒美会長は「県警及び静岡地検に対し、なぜこのような事態が生じたのか厳正な調査を行い事実を究明した上で厳正な処分を求める」と話しました。 一方、県警は「法と証拠に基づく捜査を徹底するよう指導して参ります」とコメントしています。