医師で医療ジャーナリストの森田豊氏が5日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO!smile~」(月~金曜後1・55)に生出演し、芸能活動の休止を発表した女優の広末涼子(44)が公表した2つの疾患について解説した。 広末は2日、公式サイトを通じ、「双極性感情障害および甲状腺機能亢進症」の診断を公表。「当面の間、広末はすべての芸能活動を休止し、心身の回復に専念いたします」と芸能活動の休止を発表した。 双極性感情障害とは、気分が過度に高揚する「躁状態」と著しく気分が落ち込む「うつ状態」を繰り返す精神疾患。躁状態では気分が高揚し、活発で活動的になるとされる。森田氏は「基本、安定薬を投与することによって、普通と同じ生活を送れる方が結構多い」とした。また「うつで病院を受診される方がいらっしゃるんですけど、その中には躁の状態も過去に経験している方もいらっしゃるので、医療機関で診察を受けることが大事ですね」と解説した。 また甲状腺機能亢進症は、臓器の代謝を司る甲状腺ホルモンが過剰に産生される病気で、全身にさまざまな症状が表れる。バセドウ病が代表的な病気で、ほかに機能性甲状腺結節、TSH産生下垂体腫瘍などがある。 2つの疾患の因果関係について、森田氏は「2つの病気が合併しやすいということではない」とし、「双極性感情障害は脳の病気、甲状腺機能亢進症は甲状腺の病気」と説明。「2つが一緒にこの人に起きたということで、同じような症状を起こすことがあります。イライラしたりとか、テンションが高くなったり、ちょっと逸脱した行動をしたりということです」と続けた。 広末は4月7日、静岡県内の新東名高速道路の上り線で、自ら運転する乗用車が大型トレーラーに追突。島田市内の病院に搬送された。搬送先で看護師に暴行を加えた疑いで8日に逮捕され、後に釈放された。 疾患と事故との関係について、森田氏は「何とも言えない」としつつも、「両方の病気に対して、きちっとコントロールしていれば、こういうような事故は避けられることはできたのかなとは思います」と見解を述べた。