NPO法人 女性・人権支援センター「ステップ」の栗原加代美理事長が7日、TBS系「ひるおび」(月~金曜午前10時25分)に出演。川崎市の住宅で岡崎彩咲陽(あさひ)さん(20)の遺体が見つかった事件で、「被害者と犯罪者の心理を警察がもう少し知っていれば、踏み込んだ捜査ができた」と捜査の手法に対し私見を述べた。 両方の心理として栗原理事長は「親族は隠したい、かばいたい。被害者も心理として、かつて愛した人を訴えたくないし、犯罪者にしたくない。訴えた時の加害者の報復、怒り、脅しもある」などと言及。岡崎さんが、今回の事件が起きる前の昨年9月20日にいったん被害届を出しながら、10月29日になって取り下げたとされる件をポイントに挙げた。 「被害届を出して取り下げ、また付き合うと、警察は表面的に見てしまう。『痴話げんか』じゃないの、と。緊急性、怖い事例と認証しなかった。大したことじゃないと流してしまう。被害者がその裏でどれだけ脅されていて、また付き合っているのか、ここのところを警察を見逃しちゃったと思う」などと推察した。 実際に被害者の弟が今年5月1日「結束バンドで縛られ、川に連れて行かれて、白井容疑者に『被害届を取り下げるか、ここで殺されるのかどっちがいい』とか言われ、ナイフとか顔に突きつけられたのが怖かった」と証言しているとされる。警察はこの事実を把握していなかったという。 今年1月中旬には容疑者の親族から「事件に関わったかもしれない。殺したかもしれない」との証言が警察に寄せられ、警察が確認したが具体性はなかったという。 栗原理事長はこれにも「逮捕につながりかねない証言が出てくることなどまずあり得ない。任意から一歩踏み込んだ対応をすべきだった」と語った。