「私は以前から、未成年の男性に対して性的関心がありました」 勤務先の保育園で複数の男児に性的暴行を加えた元保育士の悪事が公判の中で次々と明らかになっている。 ’24年10月9日、勤務先だった墨田区内の保育園で、男児A君に性的暴行を加えたとして、不同意性交等の疑いで警視庁向島署に逮捕された元保育士の山城広太被告(32)。彼は当時警察での取り調べのなかで冒頭のように供述したという。 「山城被告は8月中旬の昼寝の時間に犯行に及び、8月下旬、A君の父親が警察に相談したことから事件が発覚しました。また、同じ日に別の男児B君も被害に遭っており、向島署はB君への不同意性交等の疑いで、10月30日に再逮捕。さらに防犯カメラの捜査から8月上旬のB君への犯行も発覚し、12月5日に不同意性交等の疑いで3回目の逮捕をしています。山城被告は9月中旬に勤務先の保育園を自主退職していました」(全国紙社会部記者) ’25年2月21日から東京地裁で山城被告の公判が開かれている。検察官が読み上げた起訴状などから明らかになった山城被告の卑劣な犯行は驚くべき内容だった。 「被告人は’19年から事件現場となった保育園で保育士として働いていましたが、本件以前から、同園に通う男児の陰部を触るなど、わいせつ行為に及んでいました。 ’24年8月中旬、被告人は3階保育室に段ボールの囲いの上にビニールプールを置いた簡易テントのようなものを設置し、その中で、A君とB君の陰部を自身の口腔内に入れました。8月上旬にも、保育園3階図書コーナーに段ボールの囲いを設置してB君の陰部を自身の口腔内に入れています。 A君の保護者が、A君から『被告人に陰部をなめられた』という趣旨の話を聞いて警察に被害相談をしたことで、本件各犯行が順次発覚しています」 また検察官によると、園内に設置された防犯カメラが、性的暴行を加える山城被告の姿や音声を捉えていたという。 「8月中旬に起きた事件では、設置された簡易テントのようなものの中から、子供の『ねえ、先生、(性行為を)やってるの?』という声が聞こえ、被告人がそれに応答する音声が残っています。また8月上旬に起きた事件では、段ボールの囲いの中で被告人とB君がズボンを下ろしている様子や、被告人の『なめるよ』という音声が記録されていました」 さらに検察官は、A君とB君の保護者が「できるならば、いちばん重い刑で処罰していただきたい」と、共に処罰感情が強いことを明かした。 ◆3人目の男児への犯行内容も明らかに 4月15日に開かれた第2回公判では、さらに男児C君に対する犯行が明らかになった。こちらの件で山城被告は不同意わいせつで起訴されている。 「被告人は’24年7月下旬、勤務していた保育園3階保育室で、C君の陰部を着衣の上から指で触りました。本件については、警察がA君とB君の事件の捜査過程で保育園内の防犯カメラを精査するなかで、認知したものです。また、C君の保護者がC君から『被告人に陰部を触られた』という話を聞いていました」 山城被告はA君とB君への犯行は認めているものの、C君への犯行は「私はしていないことを主張します」と否認している。 山城被告については、今後も複数の追起訴が予定されているという。保育園内で保育士が起こした性加害の全容が明らかになるには、まだまだ時間がかかりそうだ。 ※「FRIDAYデジタル」では、皆様からの情報提供・タレコミをお待ちしています。下記の情報提供フォームまたは公式Xまで情報をお寄せ下さい。 情報提供フォーム:https://friday.kodansha.co.jp/tips 公式X:https://x.com/FRIDAY_twit 取材・文:中平良