ウズベキスタン人に「出前館」配達員不正アカウント渡す、100人以上か 容疑の男ら逮捕

難民申請で不認定となったウズベキスタン人を食事宅配サービス「出前館」の配達員として働かせるため、日本人名義のアカウントを不正に作成して渡したなどとして、警視庁国際犯罪対策課が詐欺と私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで、会社役員の山崎光太郎容疑者(50)=東京都中野区中央=ら男4人を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。出前館では外国人100人以上が同様の手口で日本人名義で配達員をしていた疑いがあるという。 他に逮捕されたのは佐野公大容疑者(35)、島田卓磨容疑者(32)、ウズベキスタン国籍のママトカディロフ・イスカンダルベク・レジャボイ・ウグリ容疑者(24)の3人。 山崎容疑者らは、令和5年10月、ママトカディロフ容疑者が出前館の配達員として働くために不正にアカウント登録を行い、利益を得た疑いがもたれている。 捜査関係者によると、山崎容疑者が首謀者とみられ、佐野容疑者はLINE(ライン)のオープンチャットで「副業紹介」「出前館案件」といったグループを作り、配達員のアカウントを作成する日本人を募集。島田容疑者はこのチャットグループに応募してアカウント登録し、ママトカディロフ容疑者は島田容疑者名義のアカウント情報を用い、配達員として働いていた。 ママトカディロフ容疑者は難民申請が不認定となり、仮滞在資格だった。勤務する資格を得ていない上、モペットを運転しながら配達中、ひき逃げ事件を起こし、虚偽登録が発覚した。 山崎容疑者は令和4年ごろから、名義を貸す日本人と、ウズベキスタン人を中心とした留学生や難民申請中の外国人100人以上をマッチングし、出前館の配達員として働かせる手口で数千万円の報酬を得ていたとみられ、国際犯罪対策課は全容解明を進める。 出前館では配達員に対し、対面の面接などは行っていない。同社は産経新聞の取材に、不正登録について、令和6年1月に認識したと説明。対策として同年12月、配達員が勤務時に使うアプリの仕様を変更し、登録した本人が実際に稼働しているかを確認する顔認証システムを導入したという。

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