通っている高校近くで行方不明になった少女 容疑者が車に乗せて連れ去ったか 山形県内の未成年者誘拐事件

山形県内の少女が連れ去られ遺体で見つかった事件で、未成年者誘拐の疑いで逮捕された福島市の男が「身に覚えがある」などと供述していることがわかりました。少女は自殺したとみられ、警察は男について自殺ほう助の疑いを視野に追及しています。 この事件は、福島市の無職・岸波弘樹容疑者(36)がSNSで県内の10代の少女を誘い出し、去年9月、山形市内で車に乗せて連れ去った疑いで逮捕されたものです。関係者によりますと、少女は山形市内の高校に通っていました。 少女はその3週間後、上山市の山間部にある空き家の敷地内でテントの中から遺体で見つかっていて、現場の状況などから自殺したとみられています。 捜査関係者によりますと、岸波容疑者は警察の調べに応じていて、未成年者誘拐の容疑について「身に覚えがある」などと供述しているということです。 関係者によりますと、岸波容疑者と少女は去年6月ごろからSNSを通じてやりとりを重ねていました。少女は9月2日の午前、少女の両親が山形市内の高校近くに送り届けた後、行方が分からなくなります。同じ頃、岸波容疑者が山形市内で少女と合流し、自身の車に乗せて上山市に連れ去ったとみられています。 その3週間後、上山市の山間部にある空き家の持ち主が敷地内に不審なテントが設置されているのを発見。 警察に通報し、中から白骨化した遺体が見つかりました。 司法解剖では、少女は9月上旬に死亡したことが判明しています。周辺の住民によりますと、現場の集落は今は人が住んでおらず人通りは少ないものの、インターネット上では、人が住まなくなった集落などを訪れる”廃村巡り”のスポットとして紹介されていて、時おり若者などが訪れていたといいます。 岸波容疑者はこれまで福島県喜多方市や田村市などで合わせて4人への自殺ほう助などで福島県で逮捕・起訴されています。一連の事件ではあわせて3人が自殺しています。 捜査関係者によりますと、福島県内の一連の事件で岸波容疑者はSNSで自殺願望をほのめかす投稿を見つけ、「一緒に自殺しませんか」「自殺を手助けする」などと接触していました。 去年7月、自殺願望をほのめかす10代の少女を郡山市から喜多方市へ連れ去った未成年者誘拐と自殺ほう助未遂の事件では、岸波容疑者が少女に対し、「一緒に死にませんか」と持ちかけていました。さらに、事件の際、SNSでのやり取りを少女に削除させていて、事件が発覚しないようにしていたとみられています。 警察は県内の少女についても岸波容疑者が自殺を手助けした疑いがあるとみて調べています。

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