追跡 福島県など4県自殺ほう助・未遂事件 見えぬ動機 全容不明 捜査関係者

福島県や山形など4県の男女5人が被害に遭った自殺ほう助・未遂容疑事件で、福島県警の捜査関係者は逮捕された福島市、無職男(36)について動機の核心部分が見えないと指摘している。被害者がこれまで判明した5人にとどまるのかは「断言できない」としており、事件の全体像は見通せていない。山形県警は15日、無職男を送検した。捜査機関は全容解明に向けて調べを進める。 無職の男が関わったとされる事件の概要は【図】の通り。自殺のほう助だけにとどまらず、被害者のキャッシュカードを使って現金を引き出したり、みだらな行為に及んだりしていたとされる。こうした行動から自己の欲求を満たす目的だったとの見方もある。一方、自身が知り得た自殺方法を他者に伝えることで何らかの欲求を満たしていた可能性もあるとみている。 無職の男は被害者と交流サイト(SNS)で接触した後、通信アプリに移行して個別にやりとりを重ね、自殺を手助けする行為を繰り返していた。第三者からやりとりを隠そうとした疑いがある。一部の被害者には自身も自殺志願者であるかのように装い、「一緒に自殺しませんか」などと誘い出していたとされる。自宅周辺の住民は無職の男の「姿をほとんど見たことない」と話し、近所付き合いはほとんどしていなかったとみられる。

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