留置場でインフルエンサー死亡 警察発表に専門家が異議、市民の抗議デモ続く ケニア

(CNN) ケニアの首都ナイロビで、教員の男性が警察の留置場で死亡したことに端を発する抗議デモが続いている。12日には抗議デモに集まった市民らを解散させようと、警察が催涙弾を使用した。 死亡したのは教員で活動家だったアルバート・オジュワン氏(31)。抗議デモは9日から始まった。警察はこの前日、オジュワン氏は監房の壁に自分で頭を打ち付けて死亡したと説明していたが、専門家に反論されてその後、この説明を撤回した。 ケニアでは昨年、政府の財政法案が抗議運動を受けて撤回を余儀なくされて以来、政府批判の活動家ら数十人が行方不明になっている。これに対して若者らが反発を強めており、オジュワン氏の死で憤りに火が付いた。 地元紙によると、死亡したオジュワン氏はインターネットやSNSで強い影響力を持つインフルエンサーだった。 警察は当初の発表で、オジュワン氏は「虚偽情報を公表」した疑いで6日に逮捕され、8日に意識を失った状態で発見されたとしていた。 国営放送のKBCによると、警察は警官6人について捜査している。 オジュワン氏の死因については政府の法医学者のバーナード・ミディア氏が11日、警察の説明と異なる見解を発表。検視の結果、頭部の重傷に加えて首の圧迫跡や全身に及ぶ複数個所の組織の損傷が見つかったことを明らかにした。 記者団に対してミディア氏は、オジュワン氏が暴行を受けて死亡したのは明らかで、「自傷はあり得ない」と断言した。 カンジャ本部長は同日、当初の説明を撤回。国家安全保障委員会で「国家警察を代表して、あの虚偽情報について謝罪する」と述べた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする