公共工事の便宜を図った見返りに、広島県海田町の職員が、土木会社の役員から8回接待などを受けたとされる事件で、多くは町の職員側が接待を要求していたことがわかりました。 収賄の疑いで逮捕されたのは、海田町建設部建設課技師の岡山光太郎容疑者(26)、贈賄の疑いで逮捕されたのは、海田町の土木会社「梨真興業」の社長・安部真矢容疑者(39)です。 警察によりますと、岡山容疑者は、海田町が発注した道路などの公共工事の随意契約で、梨真興業が受注できるよう便宜を図った見返りに、安部容疑者から、8回にわたって計20万円あまりの接待や、現金を受けとった疑いが持たれています。 警察は2人の認否を明らかにしていません。 海田町によりますと、梨真興業との随意契約は、賄賂の受け渡しが疑われる時期と重なる2023年以降、受注数や金額が急増しているということです。 関係者への取材で、海田町技師の岡山容疑者が業者側に対して「ごはんに行きたい」「風俗店に行きたい」などと安部容疑者に言って、代金を負担してもらうケースが大半だったことが新たにわかりました。 捜査関係者によりますと、岡山容疑者はその見返りとして、道路の緊急工事などで梨真興業を単独で指名したり、随意契約で少数の社から見積もりをとる際、梨真興業が有利になるよう便宜をはかっていたとみられています。 警察は事件のいきさつを調べています。