北海道警察は2025年6月18日、詐欺の疑いで札幌の会社「M's」グループの会長の男ら5人を再逮捕しました。 男らは匿名・流動型犯罪グループ、いわゆる“トクリュウ”として、組織的に多数の犯罪を繰り返していたとみられています。 詐欺の疑いで再逮捕されたのは、「M's」の会長・武藤健太郎容疑者(41)と、札幌市北区の無職・伊藤佳晃容疑者(37)ら男5人です。 男5人は共謀のうえ、2021年10月ごろから22年2月ごろまで、統合失調症を患ったと偽って伊藤容疑者を札幌市内の精神科病院に入院させ、退院後にあらかじめ契約していた生命保険会社に保険金を請求して約140万円をだまし取った疑いが持たれています。 道警によりますと、5人の認否は明らかになっていませんが、武藤容疑者が主犯格とみられています。 また、「M's」を巡っては18日、特定商取引に関する法律違反の疑いで「M's」グループの社員・植村裕太容疑者(27)ら男5人も再逮捕されました。 植村容疑者ら5人は共謀のうえ、2024年6月から2025年5月までの間、家具や家電などの買い取り契約をした顧客3人に対し、「返品・交換などはできなくなる」とウソの内容を告げたなどの疑いが持たれています。 この5人についても認否は明らかになっていませんが、植村容疑者が主犯格とみられています。 植村容疑者ら5人はネットサイトから家具や家電の買い取りを依頼してきた顧客に対し、買い取りを拒んで処分料を請求。 その後、物品を処分せずに売却するなどの手口で資金を増やしていた可能性があるということです。 2023年1月から2025年5月までの間に、約7100万円の売り上げがあったとみられています。 道警は2つの事件から、「M's」グループが違法なビジネスモデルを構築して多くの収益を得ているとみて余罪を追及するとともに、だまし取った金が暴力団に流れていた可能性もあるとみて、実態解明を進めています。