大阪の繁華街・ミナミの「グリ下」(グリコ看板下)に出入りする少女に売春させたとして、大阪府警は20日、大阪市中央区の自称自営業、木村有亮(ゆうすけ)容疑者(34)ら男2人を売春防止法違反と児童福祉法違反の疑いで逮捕したと発表した。認否は明らかにしていない。 府警は木村容疑者が少女売春を組織的に仲介する「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)」のリーダーとみて調べている。捜査の過程で、出会い系サイトを通じて売春相手を募ったり、少女を売春場所に送迎したりするスタッフを数十人規模で雇っていた形跡が浮上したという。 少年課によると、木村容疑者らは共謀して昨年6月13日、グリ下に出入りする10代の女子高校生に、大阪府岸和田市内のホテルで50代の男性2人に対して売春させた疑いがある。 木村容疑者はその前日、大阪市内の喫茶店でこの女子高校生と面談し、売春で得られる報酬を分配する約束をした疑いもある。 府警は今年2月以降、この女子高校生らを東北地方や北陸地方に連れ出し、現地のホテルなどで多数の男性に対して売春をさせたとして、無職の男(26)=売春防止法違反などの罪で公判中=らを逮捕。男らの供述などから木村容疑者が浮上したという。(小島弘之)