"役場職員"からATMで振り込むよう指示→帰り道に役場へ寄って「振り込んだ」報告→「そんな電話はしていない」で詐欺発覚 特殊詐欺の"出し子"か、男(29)を逮捕

“まち役場の職員”を装って「介護保険料の払い戻しがある」などと嘘の電話をかけ、60代の女性に現金99万8650円を振り込ませて騙し取ったとして、特殊詐欺の"出し子"とみられる29歳の男が逮捕されました。 逮捕されたのは、大分県豊後大野市に住む職業不詳の男(29)です。佐川警察署の調べによりますと、男は2024年7月16日、高知県内に住む60代女性に対し、共謀者ともに“役場の職員”を装って「介護保険料の払い戻しがある」などと騙り、99万8650円をだまし取った疑いがもたれています。 事件があったのは2024年7月16日で、高知県高岡郡に住む60代の女性のもとに、“女性が住むまちの役場の職員”を名乗る男から電話があり、女性は「介護保険料2万7000円の払い戻しがある」「受け取り期限がきょうまでで、きょう中に手続きをしないといけません」などと言われたということです。女性はそのまま電話の指示に従い、高岡郡内のATMに向かいました。 そして女性がATMに着くと、最初の電話とは違う人物から非通知で電話があり、「電話を切らずに、私の言う通りにATMを操作してください」などと言われたということです。女性は指示されるままにATMを操作し、指定された口座に99万8650円を振り込んで騙し取られました。 振り込んだ後の帰り道、女性は役場に立ち寄り、職員に「振り込んだ」旨を伝えると、職員から「そんな電話はしていない」と言われたため、詐欺被害に遭ったことが発覚。女性はその日のうちに警察署へ相談して、被害届を提出したということです。 その後警察が、振り込んだ先の口座の情報や、金が引き出された高知県外のATM付近の防犯カメラ映像などを調べたところ、男の犯行だと特定し、事件から11か月以上が経った2025年6月23日に逮捕しました。 調べに対し男は「覚えていない」と容疑を否認していますが、警察は、男を特殊詐欺の"出し子"とみていて、余罪や共犯者などについて捜査を進めています。

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