「ルフィ」と名乗る人物らのグループによる広域強盗事件で、強盗致傷ほう助や詐欺などの罪に問われた小島智信被告(47)は1日、東京地裁で開かれた裁判員裁判の初公判で起訴内容を認めた。「闇バイト」と称して実行役が募集されていた一連の事件で、拠点先のフィリピンから強制送還された組織幹部4人の中で最初の裁判となる。小島被告は実行役を募る「リクルーター」とみられている。 起訴状によると、東京都稲城市の住宅で2022年10月、現金約3500万円や金塊が入った金庫2個(計860万円相当)が奪われ、住人がけがをした事件で、他の幹部に実行役らを紹介するなど計3件の強盗致傷、強盗未遂をほう助したとされる。特殊詐欺事件にも繰り返し関与したとして起訴された。 捜査関係者によると、小島被告は、指示役とされる渡辺優樹(41)、今村磨人(41)、藤田聖也(41)の3被告=いずれも強盗致死罪などで起訴=らと、フィリピンを拠点に活動。小島被告は実行役を募り、残りの3人が秘匿性の高い通信アプリを使って日本にいる実行役らに遠隔で指示を出していたとされる。 警視庁は23年2月、強制送還された4被告を逮捕した。他の3被告の初公判の期日は決まっていない。【安達恒太郎】