過去最悪のペースで被害が拡大している『電話でお金詐欺』。熊本県内では今年すでに去年1年間分を上回る約4億7500万円の被害が確認されたことが分かりました。中でも最近は警察官を騙って電話をかけ、金を振り込ませる『ニセ警察詐欺』が増えていて、警察が注意を呼び掛けています。 熊本県警によりますと、今年1月から6月末までに県内で確認された『電話でお金詐欺』の被害は107件、約4億7500万円でした。 去年の同じ時期に比べて被害件数、金額ともに約3倍。この半年間で去年1年間の被害額である約4億4700万円を上回ったということです。 手口別にみると、最も多かったのは『オレオレ詐欺』で、全体の約6割を占めています。 県警は、6月、確認された『オレオレ詐欺』の被害について「警察官をかたる『ニセ警察詐欺』が大半だった」と分析。 『ニセ警察詐欺』では、犯人らが被害者に対し、「別件の容疑者を検挙したところ、 あなた名義のキャッシュカードなどが発見された。無罪を証明するために金を振り込んでほしい」などと言い、偽の警察手帳や逮捕状を示して信じ込ませます。 さらに、「秘匿捜査」「人に話してはいけない」などと伝えることで被害者を孤立させようとするのも特徴だということです。 県警は「警察官をかたる人物からの電話で『お金』の話が出たら詐欺を疑い、家族や警察に相談してほしい」と呼びかけています。