「銃撃通報」から70分後に到着した韓国警察指揮官「マニュアルを知らなかった」

仁川(インチョン)の自作銃殺人事件が発生した当時、現場に管轄警察署の状況管理官が通報から70分以上経過しても到着しなかった事実が明らかになり、批判の声が上がっている。 27日、仁川警察庁などによると、20日の自作銃殺人事件当時、仁川延寿(ヨンス)警察署の状況管理官警正A氏は現場指揮官として出動すべきだったにもかかわらず、出動しなかった。警察は、容疑者B氏(62)が仁川市延寿区松島洞(ソンドドン)のマンション33階の自宅で自作銃を使用して息子Cさん(33)を撃ったという警察の通報を午後9時31分に受理した。Cさんの妻である通報者は子どもたちと部屋に避難させ、「助けてください、助けてください、〇号室です。夫が銃で撃たれました」と訴えた。続く6分間の通話でも「夫は大量に出血しており、父親が外で銃を持っています」と警察に伝えた。 警察は銃撃事件通報を受け、最短時間出動命令コードである「コードゼロ(危急事態の最高レベル)」を発令し、通報から10分後には初動対応チームが現場に到着した。しかしA氏はその約1時間後、警察特攻隊が容疑者の逃走を認識した後の午後10時43分になってようやく現場に到着した。特攻隊は同日午後10時16分に現場に到着したが、内部突入は10時40分で、すでにB氏は午後9時41分に現場から逃走していたため、遅れた対応に批判が出ている。A氏は現場指揮をとるべき立場だったが、事件がほぼ収束した後に現場入りした形となった。 警察のマニュアルでは、当直の状況管理官はコードゼロの発令時、初動チームとともに最も早く現場に出動して指揮を執るべきだとされている。これについてA氏は「無線を通じて到着するまで指揮をしようと努力したが、マニュアルを熟知していなかったことは事実」と認めたという。 警察庁は、特攻隊が通報から1時間後に現場に突入した事実と、状況管理官の遅刻出動が明らかになったことを受け、今回の事件における対応の問題点を重点的に調べる予定だ。 一方、殺人などの容疑で拘束されているB容疑者はこの日、仁川延寿警察署で行われた6回目の取り調べで「息子だけを狙った」と主張し、嫁や孫らに対する殺人未遂の容疑は否認していると伝えられた。

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