水戸市南町2丁目の路上で28日に起きた殺人未遂事件で、容疑者の男が所持していた刃物がいずれも刃渡り20~50センチぐらいと殺傷能力の高い凶器だったことが茨城県警水戸署への取材でわかった。署は通行人らを無差別に殺害しようとした疑いもあるとみて、動機などを慎重に調べる方針。 殺人未遂容疑で現行犯逮捕されたのは現場近くのマンションに住む職業不詳の塩原弘和容疑者(48)=同市南町2丁目。事件は28日午後6時10分ごろ、JR水戸駅北口から北西に約600メートルほど離れた国道50号沿いの歩道周辺で起きた。逮捕容疑は重傷を負った東京都東大和市の男性(70)に刃物で切りつけ、殺害しようとしたというもの。男性は顔や手首を切られ、重傷。事件に巻き込まれた被害者1人が新たに確認され、27歳~75歳の男女6人が刃物で切りつけられたり殴られたりして重軽傷を負った。いずれも命に別条はなく、容疑者とは面識がないという。 署によると、事件現場で押収した刃物4本のうち、犯行時に手にしていた2本は刃渡りが50センチぐらいのナイフで、腰に差していた残る2本は20センチぐらいのさやに入ったナイフだった。サバイバルゲームで使うような口元を覆うマスクも押収した。目元を覆うゴーグル付きだったという。