22年前、滋賀県東近江市の病院で入院患者を殺害した罪で服役した後、無罪となった女性に対して、7日、滋賀県警の本部長が面会し謝罪しました。 2003年、滋賀県東近江市の湖東記念病院で入院患者の男性が死亡。病院の看護助手だった西山美香さん(45)が翌年逮捕され、患者の人工呼吸器を外して殺害した罪で懲役12年の判決を受け服役しましたが、出所後に開かれたやり直しの裁判で無罪が確定しました。 西山さんは、国と滋賀県に対して、約5500万円の損害賠償を求めて提訴。ことし7月、大津地裁は、警察の捜査を「違法」と認定し、滋賀県に約3100万円の賠償を命じました。 その後、滋賀県警は控訴を断念。7日、県警の池内久晃本部長が西山美香さんに面会しました。池内本部長は「逮捕から今日に至る21年余りの長きにわたり、言葉では言い表せないほどのご心労、ご負担をおかけし、大変申し訳ございませんでした。今後の捜査活動において、今回のようなことがないよう、より一層緻密かつ適正な捜査に取り組む所存です」と述べ、謝罪しました。 滋賀県警のトップが西山さんに直接謝罪するのは初めてです。 一方、判決では、検察が起訴したことの違法性は認められておらず、西山さんは控訴しています。