県警本部長が直接謝罪 湖東記念病院事件・再審無罪の元看護助手の女性に

入院していた患者を殺害した罪で12年間服役し、その後のやり直しの裁判で無罪となった元看護助手の西山美香さんに対し、滋賀県警の本部長が7日、直接会い初めて謝罪しました。 元看護助手の西山美香さん45歳は、2003年に東近江市の湖東記念病院で入院患者を殺害したとして、殺人の罪で懲役12年の実刑判決を受け服役。 その後、2020年にやり直しの裁判で無罪が確定しました。 そして、西山さんが国と滋賀県に対し損害賠償を求めた民事裁判で、大津地裁は7月17日、県警の捜査の違法性を認め、県におよそ3100万円の賠償を命じる判決を下し、県は控訴を断念していました。 西山さんが2004年に逮捕されてから21年。県警のトップが西山さんに対し直接謝罪するのは初めてです。 謝罪の後、報道陣の取材に対し、池内本部長は・・・ 「今回の判決を踏まえ、捜査の適正化・取り調べの適正化・証拠の扱い等について、より一層緻密で適正な捜査を進められるよう取り組んでまいりたい」と述べ、裁判で指摘された捜査の違法性については明言しませんでした。 池内本部長の謝罪を受け、西山さんは記者会見を開きました。 西山さんの弁護人の井戸弁護士は、県警が裁判で指摘された違法な捜査を認めようとしないことに対して「確保したことが過ちであると違法であると認めることしかスタートできない。そこをあいまいにしたままで適正にやるといっても結局一から再出発にならない」と述べました。 なお西山さんが国と県を相手に損害賠償を求めた民事裁判は、国に対しての請求が棄却されたため、西山さんが7月、国を相手に控訴しています。

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