窃盗、無賃乗車、不正入場…大阪万博で万引きを繰り返した”撮り鉄グループ”の「悪行の数々」

閉幕まで残り2ヵ月を切った大阪・関西万博で、悪質な窃盗事件が発生した。 6月26日正午過ぎ、万博会場内のショップで公式キャラクター「ミャクミャク」のグッズなど111点(計約41万円相当)を万引きしたとして、7月までに大学生の平原雄大被告(20)、木村彩人被告(22)、瀬間陽人容疑者(21)の3人が逮捕された事件。大阪府警はあらたに現場から逃走していた東京都の大学生・名取利恭容疑者(21)、無職の荒牧賢人容疑者(21)の2人を8月13日までに窃盗の容疑で逮捕し、同15日までに、大学生の河野晶博容疑者(20)を同容疑で逮捕した。 「6人は子ども服メーカー『ファミリア』とのコラボ商品が再販される日を狙い、日帰りで万博会場を訪れていた。限定グッズは転売すれば高く売れるからです。彼ら容疑者グループは過去にも万博会場で万引きを行っており、それがバレなかったことから、この日はとんでもない量を盗んだ。 手提げカバンにぬいぐるみや扇子、ワッペンなどを詰め込み、会場内のロッカーに預けると、別の店舗に移動。さらに商品を手当たり次第に詰め込んでいたのです。あまりにも手口が大胆だったことから近くにいた客に気付かれ、店員に通報されて犯行が発覚しました」(捜査関係者) 現場で2人が店員に取り押さえられたが、別の場所にいた4人は逃走していた。逮捕された河野容疑者の自宅の天井裏から、約50点の万博関連グッズが見つかっている。 「6人は全員が鉄道の写真撮影を趣味とする“撮り鉄”仲間でした。現行犯逮捕された男が計画を立て、仲間に万引きを持ちかけた。無職の男を除く5人は、いずれも首都圏の中堅私大に通う大学生でした」(同前) ◆容疑者らが重ねたさらなる悪行 前出とは別の捜査関係者が6人の余罪を明かす。 「事件当日、容疑者らは東京駅に集合。150円の入場券で新幹線に乗り、車掌に見つからないよう、車内で連絡を取り合いながら、新神戸駅で下車して会場へと向かいました。新神戸駅は撮り鉄の間で“無賃乗車がバレにくい駅”として有名で、6人は駅員の目を盗んで別々に改札から出ていました」 無賃乗車で会場に辿り着いた容疑者らは、入場時にまたも罪を犯す。 「大人料金ではなく、12~17歳を対象とした『中人料金』で入場したのです。入場ゲートで年齢確認はなく、スマホでチケットのQRコードさえかざせば、係員に止められることもなかった」(同前) 窃盗、無賃乗車、不正入場と、次々と悪行を重ねた“撮り鉄”グループ。逮捕された容疑者の中の一人は、警察の調べに対してこう供述しているという。 「(万博会場に近い)新大阪駅は警備が厳しいから、新神戸駅で降りた。撮り鉄は日本全国あちこちに鉄道で出かけますが、大体、キセルです。撮り鉄の仲間内では無賃乗車が当たり前で、多くの人に知れ渡っているやり方です」 万博、鉄道会社はもちろんのこと、撮り鉄仲間にとっても迷惑千万。世の中をナメきった6人に法の鉄槌が下される。

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