広島市立南観音小の臨時教諭の男(27)=西区=が広島県迷惑防止条例違反(盗撮準備行為)容疑で2日に現行犯逮捕された事件で、広島県警が盗撮用とみられるスマートフォンを現場付近で押収していたことが8日、複数の捜査関係者への取材で分かった。スマホには今回の事件で被害に遭った女性とみられるデータが残っていたという。 男は、 中区大手町の商業施設で10代の女性客のスカートの下にカメラを差し入れた疑いが持たれている。逮捕時にこれとは別のスマホを所持しており、「盗撮などは絶対にしていない」と容疑を否認していた。 県警によると、男の靴の爪先部分には細工を施した穴が開いていた。商業施設の従業員が穴からレンズが見えたのに気付いて声をかけると男は逃走。数分後に店外で店員と通行人に取り押さえられた。 捜査関係者によると、県警は事件後に現場付近でスマホを押収しており、スマホに残っていたデータの撮影時間や内容などから、男が靴に仕込んで盗撮に使ったとみられるという。県警はこのスマホについて逃走中に投棄したか落としたとみている。 県警は4日、容疑を性的姿態撮影処罰法違反(撮影未遂)に切り替えて送検。6日には、男の勤務先の南観音小や自宅を家宅捜索しており、同様の犯行が他になかったかどうか慎重に調べている。