フジテレビ系で10月6日スタートする、沢口靖子主演「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」(月曜午後9:00、初回15分拡大)に、安田顕、黒島結菜、一ノ瀬颯、馬場園梓、金田哲、松角洋平、白本彩奈、板谷由夏の出演が決定した。 人気シリーズ「絶対零度」の最新作となる「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」。シーズン1(2010年)ではコールド・ケースと呼ばれる“未解決事件”を、シーズン2(11年)では“潜入捜査”をテーマに、女性刑事・桜木泉(上戸彩)の活躍を描いた。さらに、シーズン3(18年)・シーズン4(20年)では、元公安のエリート刑事・井沢範人(沢村一樹)を主人公に、“未来の犯罪を予測して捜査する” 「未然犯罪捜査班」(通称・ミハン)の物語を展開してきた。 シリーズ誕生から15年。時代の変化とともに犯罪の手口も巧妙化している。本作では、そんな新たな犯罪に挑む姿を、新キャストによって描く。新シリーズの舞台は、生活安全課で地域の少年犯罪などを担当してきた二宮奈美(沢口)が異動する「情報犯罪特命対策室」(通称:DICT・ディクト)。高度な情報技術を悪用し、国民の生命と財産を脅かす「情報犯罪」の犯人たちを追う捜査機関で、匿名・流動型犯罪(通称:トクリュウ)に代表される「特殊詐欺」や「サイバーテロ」など、私たちの身近な生活から国家の安全を脅かす大規模な犯罪まで、数々の「情報犯罪」に立ち向かう。 この度、真犯人の正体が見えない「情報犯罪」に立ち向かうため、警視庁の各課から選ばれたスペシャリストたちが集結する、「絶対零度」の新シリーズが幕を開ける。 安田が演じるのは、内閣官房副長官の佐生新次郎。首相官邸を陰で支える参謀であり、政権中枢の実務を一手に担う、頭脳明晰(めいせき)な官僚。総理から一目置かれていて、立場上マスコミに顔が出ないことを逆手に取り、各省庁との調整役を巧みに果たしている。警察庁から官邸に出向してきた過去を持ち、国内の治安、国家安全保障に関わる領域のプロフェッショナル。公安をはじめとする警察機構との太いパイプを駆使して官僚組織を自在に操る。一見すると誠実で忠実な官僚に見えるが、時折見せる沈黙や回避的な態度、そして言動の端々から、“何かを隠している”ような不穏な気配が漂う。 そんな佐生は、二宮が所属するDICTの立ち上げを総理とともに主導した人物。佐生が警視庁内の各課よりスペシャリストを選出して立ち上げたのだが、二宮は佐生が選んだ人物ではないため、佐生は組織内での二宮の動きを注視している。また、国家におけるDICTの必要性や組織のイメージアップ向上を推し進めており、組織の成果を上げるためなら独自のルートを使った多少強引な情報収集もやってのけ、組織を影でバックアップしている。しかし、その行動が総理への忠誠心からなのか、それとも別の意図によるものなのかは誰にも分からない。周囲から一目置かれながらも「信用していいのか分からない」と危ぶまれる存在だ。やがて、佐生の“本当の目的”が明らかになっていく。 安田は本作の出演が決定して、「“情報犯罪”は、皆さんの日々の生活に直接関係する犯罪ではあるのですが、私が演じる佐生から見ると、その犯罪が目指すところはもっと大きな犯罪へとつながるんだと思います。そんなスケールの大きさを脚本から感じました。佐生は官房副長官ですが、警察庁からの出向という形で官僚入りした人物です。選挙に左右される政治家より合理的に事を進められる警察庁のキャリアを選んだところが佐生らしさを表していて、問題に直面した時、百人を救うために一人の犠牲はやむを得ないという合理的判断も持っている人なのかなと思います。このドラマを楽しみにして待っていただけるように、作り手の一人として頑張って臨んでいきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします」とコメントを寄せた。 黒島は、DICTの調査官・清水紗枝役を担う。専門学校卒の元SE(システムエンジニア)で、その知識とスキルを買われて警視庁に入庁。高度化・巧妙化する情報犯罪、特にインターネット上の犯罪に対応するエキスパートとして活動してきた。逮捕権を持たないため、DICTのメインルームに常駐し、サイバー空間から事件の本質に迫るキーパーソン。ショートスリーパーで、一人で黙々と作業をするのが好きなマイペースな性格。そのデータ収集と解析力を「天才」と評されるが、自身は「努力型」だと謙遜する。 「この作品の印象は、スピード感があって、場面がテンポよく切り替わっていくようなイメージで、撮影が楽しみです」と喜ぶ黒島。加えて「私が演じる紗枝は、まず衣装が特徴的です! すごく斬新で、明るくて、たくさんの色を使った衣装が多いのがポイントです。そして、いろいろな情報を集めていく人物で、オタクっぽくなりがちな印象だけれど、それでいてラフな雰囲気を持つキャラクターにできたらいいなと思います。初共演の沢口さんの印象は、“大人でパリッとかっこいい女性”というイメージでしたが、実際にお会いしたときに意外と小柄でかわいらしい方だなと思いました。二宮というキャラクターもおちゃめな一面があったりするので沢口さんがどういうふうに演じられるのかすごく楽しみにしています」と笑顔を見せた。 そして、DICTのメンバーで巡査部長の南方睦郎役を一ノ瀬が務める。元・警視庁捜査二課の南方は、幼少期から数字に強く、パズルや将棋が得意だった。金融詐欺の内偵に携わり、若手ながらデータ分析に長けて、詐欺グループの資金の流れ解明にも貢献。頭脳派として評価を上げ、経済犯罪や汚職、横領、企業不正などを担当してきた。本人にそんなつもりがないものの、先輩に対して生意気に取られるような言動をしてしまうマイペースで天然な一面も。仕事はきっちりできるタイプで、論理的な思考力がありデータ分析ができる切れ者。上司との人間関係の構築に悩むZ世代のインテリ刑事。 そんな南方を演じる一ノ瀬は、「今作は、“情報犯罪”に焦点を当てている作品で、皆さんが利用しているSNSなどをきっかけに、いつ、どこで、誰に起こってもおかしくないような事件が描かれるので、多くの人に自分のことのように感じていただき、没入してもらえる作品になると思います。僕が演じる南方は、若者特有の価値観を持っている人物です。それ故の言動や考え方が随所に表われてくると思うので、“若者らしい南方”に共感してくださる方もそうでない方も、皆さんの反応が楽しみです」と期待を寄せている。 馬場園は、DICTのメンバーで警部補の田辺智代役に決定した。元公安部で、警備や外国人監視業務に従事してきた。国際的な情報収集に関わり、さまざまな人脈を持つ。その後は総務部、監察部を移りわたり、総務部では物品調達課で業者とのつながりをつくった。監察部では警察内部の規律違反や不正調査を担当し、警察内外のネットワークを広げ、その経歴を買われてDICT<ディクト>に選ばれた。調達・監察・公安の経験から“人・モノ・情報を繋ぐハブ“として力を発揮。室長にズバッとツッコミを入れたり、部下に軽妙に絡んだりとチーム内に軽やかな空気と頼もしさをもたらす存在。 「恋仲」(2015年)以来、10年ぶりに“月9”ドラマに出演する馬場園は、「私が演じる田辺は、情報通です。いろいろなところとつながりを持っていて、ほんわかしているけどすごく仕事ができる。その厚みみたいなものを出すのが課題ですね。10年ぶりに“月9”に出させていただけることとなりまして、光栄すぎて、ずっと緊張しております。皆さまにご迷惑をおかけしないように、一生懸命頑張りますので、皆さまぜひともこのドラマを楽しんでください」と気合十分。 さらに、DICTのメンバーで巡査部長の掛川啓は金田が演じる。元公安部・外事警察課の掛川は、中国、ロシアのスパイ活動を監視、摘発する任務に就く。偽装会社への潜入や、「なりすまし捜査」で頭角を現し、どんな状況でも“誰かになりすます”演技力と即応力に長けている。場を和ませる軽口をたたく一方、仕事では冷静で有能さを発揮する。上には調子よく合わせ、下には強く出ることができず、後輩の南方にはなめた態度を取られるなど、歯がゆさを感じている。 フジテレビドラマへの出演は「ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~」(2009年)以来となる金田は、「年々犯罪のレベルもかなり巧妙になってきていますし、それをどのように警察が追っていくのか、視聴者の方も見ながら勉強になるんじゃないかなと思います。僕が演じる掛川は、インテリジェンス担当でございますから、あんまり体は鍛えないようにと思っています。最近の犯罪は複雑化しておりますので、この時代の犯罪をどのように描いていくのか、とにもかくにも見ていただきたいと思います!」とアピールしている。 DICTの室長で警視の早見浩宅を務めるのは松角。捜査一課で、殺人・強盗・組織犯罪など重大事件をいくつも担当。徹夜続きの張り込み、長時間の取り調べ等を経験し、聞き出す力と観察眼はピカイチ。内閣官房副長官の佐生にも一目置かれている早見は、佐生からの指令や情報を的確に処理して、チーム内メンバーを的確に采配。佐生や総理の「組織を大きくしたい」という期待を一身に背負っている人物。正義感にあふれ、真っすぐな性格の早見だが、若手の部下との接し方をまだつかめておらず、チャーミングな一面を見せる場面も。室長として部下たちをまとめながら、佐生の指令を受けるという間に挟まれるポジションで苦労している。 堅実で責任感の強い一方で、揺れる内面を抱えた早見という役を担う松角は、「今実際に起こっていることによく似た事件が描かれていて、真剣に取り組まないといけないなと思っています。室長である早見は、世の中の上司が今抱えていることを体現する人物かなと思います。昔だったら『飲み行こう!』と言えた部下とのコミュニケーションが、今の世代はそう簡単ではなかったり…。さらには、上司から言われたことをすべて部下に伝えられるわけではなかったり、間に挟まれて考えながら生きている姿を早見という役を通して伝えていきたいです。悪の根源はどこにあるのか? ネットに潜り込むとよく分からない時代になりました。情報犯罪だろうがなんだろうが、大事なのは“人間と人間の関わり合い”で、人間同士がぶつかることの大切さを届けられたらと思っていますので、どうぞ皆さん楽しみにしてください!」とメッセージを寄せている。 白本は、総理・桐谷杏子の一人娘で高校3年生の桐谷カナ役に抜てきされた。政界に身を投じる母に対し、物心ついた頃から「国家にとっては母が大切でも、私にとっては“母親”がいなかった」と感じてきた。父親は大手企業のエリート。出張などで家にいないことが多く、家族としてのぬくもりをほとんど知らずに育った。そのため、母への反発心と寂しさが入り混じり、それ故の行動が悲劇を引き起こすことに…!? 沢口とは「科捜研の女season17」(18年、テレビ朝日系)で共演している白本は、「これまで出会ったことのない役や世界観なので、どんな形でこの作品に関わっていけるのか、ワクワクしています。今作はこれまでの『絶対零度』を残しつつ、至るところで“今”を感じられる、『シン・絶対零度』という印象があり、実はまだ、先の展開をほとんど知らされていないんです。だからこそ、その時その時の素直な気持ちや感情を大切にしようと思っています。新たにパワーアップしたストーリーになっていますので、ぜひ新鮮な気持ちで楽しんでいただけたらうれしいです!」と意欲を見せる。 そんなカナの母親で、総理大臣の桐谷杏子役で板谷が出演する。日本初の女性総理大臣。政治改革の象徴として圧倒的な存在感を放ち「日本のサッチャー」「鉄の女」と称される存在に。DICTを、内閣官房副長官の佐生と発足させる。従来の犯罪に比べて可視化しにくい「情報犯罪」をよりすぐりのスペシャリストを集めて解決に臨む新組織は良くも悪くも世間や政権内からの注目を集めているが、その成果も可視化しづらく、確実な成果を報告できない中で組織のイメージアップに苦戦。そんな中でDICTに成果をもたらそうと尽力する佐生のことを一目置いている。 政治にすべてを捧げてきた結果、プライベートでは、夫や娘との関係が希薄に。公の場では完璧を演じる一方で、母としての自信は持てず、誰にも見せられない孤独と苦悩を抱えている。それはやがて総理という立場と、母という本能の狭間で杏子を悩ませていき、桐谷杏子という一人の女性の「生きざま」が、次第に明らかになっていく。 総理大臣であり母でもある桐谷杏子という女性像を、繊細かつ力強い演技で表現する板谷は「まさか、総理大臣を演じる日が来るとは思っていなかったので驚きました。今作のテーマが“情報犯罪”ということで、今まさに社会で起きている問題だと思うのですが、正直私はデジタルの分野に弱いんです(笑)。演じる杏子については、大きな要素として日本という一国を背負っている“女性総理”であるということと、子を持つ母としての悩みもきっとあるでしょうし、総理も普通の女性であるという気持ちをまずは大事にしたいです。『絶対零度』新シーズンが皆さんにとって面白いとひきつけられる作品になるように、一役者として頑張りたいと思いますので楽しみにお待ちください!」と呼びかけた。