【独自】「いや お前かよ!」親切心に付け込み…『窃盗ヒッチハイカー』は友だちになりたいタイプの男

店の売上金を盗んだとして逮捕された男。実は以前、ヒッチハイクで車に乗せたうえ、約半年間会社の倉庫に寝泊まりさせてあげていた男でした。 今年6月30日の明け方。キッチンカーなどを手掛ける会社の防犯カメラが捉えていたのは、半袖・半ズボン姿の不審な男。 手に取ったのは、銀色の包み。中に入っているのは…店の売上金。男は現金が入った包みをそのままズボンの中へ押し込み、Tシャツで隠しました。 カメラに映っていたのは、青木リキ被告(28)。8月、窃盗と建造物侵入の疑いで大阪府警に逮捕されました。 会社の代表は、少なくとも4回侵入され、売上金を50万円以上盗まれたと訴えています。 この男の行動には、ある不思議な点が。 侵入する時にはカギを使って開け、出て行く時もカギを閉めています。 実は青木被告の顔に、会社の代表は見覚えが…。 被害に遭った ブルーブライブ 山本 新一 代表 「段ボールで“木更津”の看板を掲げて立ちながら、ヒッチハイクをしていた青年。『乗っていいよ』と拾いにいった」 去年12月、千葉市でヒッチハイクをしていた青木被告を車に乗せ、その後、意気投合。「寝床がない」という青木被告に会社の倉庫を案内。 山本 新一 代表 「当時12月だったので、外で寝るよりはいいでしょと、ここを貸していた」 青木被告はご機嫌に歌いながらキッチンカーでの作業を手伝い、時には社員旅行にまで参加していました。 山本 新一 代表 「明るくて良いやつで友達になりたいなというタイプ」 楽しい日々はあっという間に過ぎ、半年が経過した今年5月。 青木 リキ 被告 「ありがとうございます。行ってきます」 山本 新一 代表 「別れのときは、僕も涙が滝のように流れてきそうだったので、『ありがとうね、今まで』という感じで」 しかし、その1か月半後。共に過ごした仲間は『裏切り者』として再び帰ってきたのです。青木被告は店の手伝いをしていたこともあり、カギや売上金の保管場所を完全に把握していました。 (Q:防犯カメラを見たとき、どう感じましたか?) 山本 新一 代表 「いや お前かよ!っていう(感じ)」 何とか捕まえようと店で待ち伏せ。すると、再び侵入してきた青木被告と遭遇。 山本新一 代表 「おまわりさんと僕で彼を追いかけて、僕と彼が最終的に一騎打ちになった。正直、彼の逃げ足の方が速くて(逃げられた)」 7月5日、千葉市で逃走した青木被告。その後、三重県でも。さらに和歌山市でもヒッチハイクをしていました。 青木被告を車に乗せたという和歌山市に住むカップル。一緒に焼き肉を食べ、意気投合。そのまま自宅に泊めることに。 (Q:家に泊めた期間は?) 青木被告を1週間 自宅に泊めた和歌山市のカップル 「1週間。でも晩御飯作ってくれていた。パスタやマグロの漬け丼。お弁当も作ってくれた」 1週間後、次の行き先だという神戸まで送り、そこで別れたといいます。 しかし、後に、逮捕前からメディアで報じられていた『窃盗ヒッチハイカー』の存在を知ったカップル。 自分たちも被害にあっていないか心配になり、確認したところ… 和歌山市のカップル 「貯金箱から5000円取られているのは確認できたから、ヤバいなと」 合わせて2万5000円がなくなっていることに気付いたといいます。 その後、大阪府堺市で青木被告と合流し、隙を見て110番通報。警察が身柄を確保し、逮捕しました。 逮捕容疑は、2年前、青木被告が勤めていた精肉店で、売上代金 約6万円を横領した疑いでした。 そして8月14日、千葉市にある山本代表の会社に無断で侵入し、売上金を盗んだ疑いで再逮捕されました。 先週、建造物侵入の罪などで起訴された青木被告。捜査当局は窃盗容疑についても捜査を続けています。

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