教員のわいせつ行為、広島で後絶たず 再発防止策もみられぬ改善

全国で相次ぐ教員のわいせつ行為が広島県内でも後を絶たない。2日、臨時教諭が県迷惑防止条例違反容疑で逮捕された広島市教委では、子どもへのわいせつ行為を「一律免職」とルール化した2022年度以降も対象事案が続発し、県教委でも免職処分が繰り返されている。両教委は再発防止策を図っているとするが、改善されていない。 市教委では、勤務先の小学校で女児にわいせつ行為を繰り返したとされる男性教諭が逮捕されたのを受け、7月の臨時校長会で服務規律を守るよう指示。職員研修の徹底も求めたばかりだった。市教委教職員課服務・健康管理担当は「被害者を傷つけ、教員への信頼を失墜させるあるまじき行為。事件のたび、そう周知するがゼロにできず、申し訳ない」と話す。 市教委では17~24年度の8年連続で、わいせつ・セクハラ行為に及んだ教職員計17人を懲戒処分にした。うち6人の行為は、内規を一律免職と厳格化した22年度以降に発覚。今夏は「交流サイト(SNS)で子どもと私的なやりとりをしない」といった詳細な指示も出したが、逮捕事案は続き、「最後は教職員のモラルに委ねるしかない」(幹部)との声も漏れる。 県教委でも22年度、わいせつ・セクハラ事案を起こし、懲戒処分にした教職員が13人に上った。23年度は6人、24年度も9人と続き、教職員課は「粘り強く不祥事根絶を訴えていく」とする。

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