メッシのインド・ツアーで暴動、主役突然の退席でファンが会場破壊

【AFP=時事】サッカーアルゼンチン代表のリオネル・メッシがインドを訪問する「GOATツアー」が行われた同国東部西ベンガル州のスタジアムで13日、同選手が突然会場を後にしたことを受け、観客がバリケードを破壊してピッチに乱入する騒動が発生した。 現在米メジャーリーグサッカー(MLS)のインテル・マイアミでプレーするメッシは、同日早朝に西ベンガル州に到着。熱狂的なファンが名前を連呼して迎えた。 その数時間後、州都コルカタにあるソルトレイク・スタジアムには、メッシの名前が入ったユニホームを着てアルゼンチン国旗を振る多くのファンが詰めかけたが、厳重な警備のためその姿を見るのにファンは苦労していた。 メッシはピッチを歩いてファンに手を振ったが、予定よりも早くスタジアムを後にした。スタジアムでは短いエキシビションゲームの開催が予定されていた。 100ドル(約1万5500円)以上を払ってチケットを購入した多くのファンは、いら立ってピッチレベルに座席のシートや水のボトルを投げ入れ、さらにピッチに乱入して横断幕やテントを破壊した。 メッシはこの騒動の前に、W杯のトロフィーを掲げる自身をかたどった高さ21メートルの銅像を除幕していた。 実業家の男性(37)は、「メッシを見るのは喜びであり夢。だがスタジアムの不手際でその機会を逃した」とAFPの取材に応じた。 別の怒ったファンはPTI通信に対し、多くの人が「メッシを見るのに1月分の給料をつぎ込んだ」とし、「私は5500ルピー(約9000円)を払って息子と一緒にメッシを見に来た。政治家ではなくメッシを見に来たんだ。警察や軍の職員が自撮りをしていたし、責任は運営側にある」と話した。 地元警察幹部は、イベントの「主任主催者」が逮捕されたと記者団に述べたものの、詳細は明らかにしなかった。当局は、チケット購入者に返金する方法を主催者側が検討すると付け加えた。 西ベンガル州のママタ・バナジー首相は、「不手際に動揺し、ショックを受けた。リオネル・メッシ、そしてすべてのスポーツ愛好家やファンに心から謝罪する」とX(旧ツイッター)に投稿し、事件の調査を命じた。 全インドサッカー連盟(AIFF)は、この「プライベートなイベント」の「企画や実施」には関与していないと声明を発表。「イベントの詳細はAIFFには提出されておらず、連盟に承認を求めることもなかった」としている。 メッシは今後、ハイデラバード、ムンバイ、ニューデリーを巡るツアーを続行する予定となっており、滞在中にはナレンドラ・モディ首相との会談の可能性もある。【翻訳編集】 AFPBB News

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする