東京電力福島第一原発が立地する福島県大熊町で空き家に不法侵入したとして、ウクライナ国籍の3容疑者が邸宅侵入容疑で現行犯逮捕された事件で、3人が動画サイト「YouTube」での配信を目的に侵入した可能性があることが捜査関係者への取材でわかった。県警は25日、3人を福島地検いわき支部に送検した。 逮捕されたのは、いずれも住居不定で、自称会社員のアナトーリ・ディバク(34)、自称運転手のヴラディスラヴ・サヴィノフ(29)、自称電気工事業のアレクサンドル・クリウコフ(43)の3容疑者。 捜査関係者によると、23日夜に配信された動画に3人が映っていた。避難指示により住民が住めない帰還困難区域にある家に入り、室内を物色し、布団でくつろぐ様子を撮影。また、ろうそくに火を付け、持ち運び式コンロでお湯を沸かしてお茶を入れるなど、物が散乱した室内で火を使っていた。 ■チャンネル登録650万人超、避難区域での配信ほかにも 配信元のチャンネル登録者は650万人を超えており、福島の動画のほかに、世界中の廃虚などで探検したり、悪ふざけをしたりする内容のものが1千本近くあった。25日午後に朝日新聞が確認したところ、福島の動画は見ることができなくなっていた。