兄殺害は訪問直後か むつ・川内 弟を送検

青森県むつ市川内町の住宅で8月、近くに住む無職坂井勇さん(75)が殺害された事件で、勇さんが現場の住宅を訪ねて時間を置かずに襲われたとみられることが26日、捜査関係者への取材で分かった。県警は同日、殺人容疑で逮捕した勇さんの弟で、この家に住む無職の容疑者の男(70)を青森地検に送検した。 付近住民によると、勇さんは日頃から容疑者に食事などを届けていた。犯行当日朝も車で訪問。容疑者宅前に止められた車はエンジンやハザードランプがついた状態だったことから、勇さんは短時間の滞在を想定していたとみられる。 死因は血液気道閉塞(へいそく)と出血性ショック。捜査関係者によると、致命傷となった右脇腹付近の刺し傷は肺に達するほどの深さだったという。両手のひらには抵抗した際にできる防御創が複数あった。県警は刃物20~30本を押収し、凶器の特定を進めている。 遺体が見つかった1階居間のほか、2階を含む複数の部屋に血痕が残っていた。容疑者が勇さんを刺した後、室内を歩き回っていたとみられる。 容疑者は取り調べに対し、黙秘しているという。 逮捕容疑は8月14日午前8時ごろ、同市川内町宿野部榀木平の自宅で、勇さんの腹を刃物で刺すなどし、殺害した疑い。

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