八戸市のみちのく記念病院を巡る殺人隠蔽事件の裁判で、検察側は当時の理事長の男に懲役1年6か月を求刑しました。 犯人隠避の罪に問われているのは、みちのく記念病院を運営する医療法人の当時の理事長・石山隆被告です。 起訴内容によりますと、隆被告は2023年3月、院内で入院していた男性の顔面を歯ブラシの柄で何度も突き刺したとして、相部屋の男が逮捕・実刑判決を言い渡された殺人事件を隠そうと、弟で医師の石山哲被告と共謀し、被害者の死因を「肺炎」とする虚偽の死亡診断書を遺族に渡すなどした罪に問われています。 初公判で隆被告は「間違いありません」と、起訴内容を認めています。 看護師の供述調書では「殺人事件はなかったことにする 何を守るのか俺は病院を守る」と指摘されています。 弁護側は公訴事実について争わない方針ですが、看護記録の改ざんなどには隆被告が関わっていないと主張していて、争点は量刑となる見込みです。