特殊詐欺グループが福井市の男性からだまし取った現金を資金洗浄したとして、マネーロンダリンググループの男女4人が1日に逮捕されました。 犯罪収益等隠匿の疑いで逮捕されたのは、大阪市の会社役員牛谷統容疑者(53)と大阪市の会社員金沢正浩容疑者(36)、大阪市の会社役員吉田仁美容疑者(42)、愛媛県松山市の会社役員久保章容疑者(53)の4人です。 警察の調べによりますと、4人は、特殊詐欺でだましとった現金を、警察などに疑われないよう金融資産に交換するいわゆる「マネーローンダリンググループ」ということです。 4人は2023年、特殊詐欺グループが福井市の20代男性からだまし取った28万4500円を、暗号資産に交換して、資金洗浄した疑いが持たれています。 暗号資産は、ドルや円などの通貨と価格が連動していて、価格変動が少ない「ステーブルコイン」と呼ばれるものです。 4人は、現金を国内の複数の口座を経由させたのち、海外の暗号資産の取引所でステーブルコインに交換していました。 これまでに特殊詐欺でだまし取ったおよそ23億円を資金洗浄して、その数パーセント分を手数料として受け取っていたとみられます。 警察は捜査に支障があるとして、4人の認否を明らかにしていません。 県警ではマネーロンダリンググループの逮捕は初めてということで、グループの実態解明を進めるとともに、特殊詐欺グループとのつながりについても捜査しています。