カンボジアの拠点で「かけ子」として特殊詐欺に加担したとして、愛知県警に逮捕された日本人29人が、別の詐欺事件にも関与したとして再逮捕されました。 組織からの報復を恐れ黙秘を続けている容疑者もいるということです。 この事件は日本人の男女29人が、カンボジア・ポイペトの拠点で、 「かけ子」として特殊詐欺に関わっていたとして今年8月、日本に移送・逮捕されたものです。 愛知県警は1日、別の詐欺事件に組織的に関わったとして29人全員を組織犯罪処罰法違反の疑いで再逮捕しました。 警察によりますと、29人は名前が分からない何者かを首謀者として今年5月、長野県警の警察官などをかたり愛知県知多市に住む48歳の男性に「マネーロンダリングの被疑者として捜査しています」などと、うその電話をかけ、現金あわせて500万円をだまし取った疑いがもたれています。 拠点では殴る蹴るなどの暴行を受け、厳しく行動を管理されていたとみられています。 警察は、29人の認否について明らかにしていませんが中には組織から口止めをされ、報復を恐れて黙秘を続けている容疑者もいるということです。 また29人は暗号資産や現金で報酬を得ていたということですが、額が少ないことや支払いがないことなどで組織との間で、複数件トラブルになっていたことが新たに分かりました。 警察は、29人を海外に渡航させたリクルーター役がいるとみて組織の実態解明を進めています。