東京・品川区の不動産会社に勤務する男が、別の不動産会社を立ち上げた元同僚と共謀して、顧客データを不正に持ち出したとして、逮捕されました。 警視庁によりますと、後藤良太容疑者(33)は去年4月、勤務する品川区の不動産会社「あすか地所」の顧客データを不正に持ち出し、元同僚の礒辺和希容疑者(32)と斉藤翼容疑者(30)に渡した疑いがもたれています。 礒辺容疑者と斉藤容疑者は「あすか地所」を退社し、別の不動産会社を立ち上げていて、後藤容疑者が2人に、名前・電話番号・住所などが記載された「あすか地所」の顧客データを渡す見返りに、1年間で600万円ほどを受け取っていたとみられています。 「あすか地所」の社内調査で情報流出が判明し、警視庁大崎署に相談したことから事件が発覚しました。 調べに対し、後藤容疑者は「間違いありません」と容疑を認め、礒辺容疑者と斉藤容疑者は「データを使ったことは間違いないが、そのデータが逮捕されるようなものではないと思っていた」などと容疑を一部否認しているということです。 警視庁は、後藤容疑者が5年間で約1万5000件の顧客データを渡していた可能性があるとみて、詳しく調べています。