「おとなしい性格」の息子が殺人事件容疑者に 仕事の愚痴も口に

東京都町田市で9月30日夜、マンションの外階段で女性(76)が包丁で刺されて死亡した事件では、自称派遣社員の桑野浩太容疑者(40)=町田市原町田4丁目=が現行犯逮捕され、2日に殺人と銃刀法違反の疑いで東京地検立川支部に送検された。桑野容疑者の両親が2日、朝日新聞の取材に応じ、「まさかこんな事件を起こすとは想像もつかなかった。女性や遺族にどうおわびしたらいいか、言葉が見つからない」などと話した。 取材に応じた70代の父親によると、桑野容疑者は東京・多摩地域で育ち、都内の大学に通った。「おとなしい性格で、家族の前でも口数はあまり多くなかった」とし、就職活動にも苦労していた様子だったという。 新卒で入社した民間企業は「50社以上受けて、やっと受かった会社だった」という。ただ、人間関係などの理由から、3年ほどで退社。その後は派遣会社に登録し、町田市内に1人で住んで様々な派遣先の会社で働いていた。職場は流通関係だとする趣旨の話をしていたこともあったが、あまり詳しくは説明していなかったという。 容疑者とは離れて暮らしていたが、正月など年に数回は両親の元に顔を見せに来ていた。今年の正月に帰省したときは、同僚が退職していくと説明しながら、「仕事が忙しい。きつい」などと職場の愚痴をこぼしたこともあったという。

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