マカオ司法警察局は9月30日、同局の麻薬犯罪調査処がボーダーを跨ぐ麻薬の密輸活動に対する取り締まりを強化して臨む中、マカオ国際空港到着時に乾燥大麻を所持していたとしてマレーシア人の男(33)を逮捕したと発表。 同局によれば、情報を元に空路でマカオへ到着する旅客へのリスク評価分析を進める中、ある犯罪組織が同月29日にマレーシアからシンガポール経由でマカオへ麻薬を持ち込む手配を進めていることを掴み、上述の男をマーク。男が同日マカオ国際空港へ到着後、配備を敷いていた同局の警察官が男の携行品を検査したところ、スーツケースの中から乾燥大麻約9436.8グラム、末端価格にして約943万パタカ(日本円換算:約1億7375万円)相当分の発見に至ったとのこと。 同局の調べで、男はマレーシアで犯罪組織に運び屋として雇われ、当地で大麻の入ったスーツケースを受け取った後、空路シンガポールへ向かい、すぐにトランジットでマカオ行きのフライトに乗り換えていたこと、大麻の最終目的地が香港だったこと、男は成功報酬として5000マレーシアリンギット(約18万円)を受け取ることになっていたことなどがわかったという。同局では、男を麻薬・向精神薬密売罪で検察院送致する方針。 近日、マカオ国際空港では同様の事案の摘発が相次いでおり、直近5日間で3件目となった。同局では、3件とも同じ犯罪組織が関係する事案である可能性も排除できないとし、近隣国・地域の警察当局との協力、情報交流を強化し、的を絞った効果的な方法で対処に当たる考えを示した。なお、9月28日に摘発した事案では、マカオにおける過去最大規模となる乾燥大麻30キログラム超が見つかった。