その電話、本当に大丈夫? 巧妙化する特殊詐欺の手口と対策

後を絶たない特殊詐欺。石川県内でもオレオレ詐欺や架空請求などの詐欺被害が相次ぎ、2025年8月末の時点で133件、約7億8400万円と過去最高の被害額が確認されています。これは去年の同じ時期に比べて60件多く、金額は4倍以上増加しています。石川県内では2015年に1年間で150件、約4億9200万円の被害が確認されたのが、これまでの最高額となっていましたが、今年は既に被害額が過去最高になっており、このままのペースで被害が増え続ければ、件数も過去最多になる見込みです。 中でも、スマートフォンや自宅の固定電話にかかってくる特殊詐欺の電話は、年々手口が巧妙化しています。インターネットバンキングの普及によって銀行まで足を運ぶことなく簡単に高額な振込を行えることなどから、被害の高額化も問題となっています。 ■その電話、本当に警察? 怪しい電話番号と不自然な会話 金沢市内に住む30代の会社員の男性も詐欺電話を受けたと話します。 男性に電話がかかってきたのは、今年5月上旬の正午前でした。 番号を登録していない電話からスマートフォンに着信があり、電話をとったところ、「〇〇さんですか?」と男性の苗字を呼ばれたということです。電話番号は頭に+がついていて、末尾は「1110」でした。 男性「声は中年とみられる男性でした。少し片言で喋っている感じがして、イントネーションに違和感を覚えました」 男性は名前を呼ばれたことには応えず、「どなたですか?」と逆に問い返したところ、再び「〇〇さんですか?」と問いかけられ、その問答を3回ほど繰り返したということです。 以下は、その後の電話でのやりとりです。 詐欺電話「生活安全課のナカシマです」 男性「どこの生活安全課ですか?」 詐欺電話「警視庁です」 男性「どうしたんですか?」 詐欺電話「あなたが犯罪に巻き込まれています」 男性「石川県警に確認したら良いですか?」 この会話を最後に電話は切られました。

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