車の買い取りを装った詐欺の疑いで9月に逮捕された自動車販売店の元経営者ら2人が、新たに岩手県盛岡市の男性などから車をだましとった疑いが強まり再逮捕されました。 被害者は「少し安心したが誠意を示してほしい」と話しています。 再逮捕されたのは、盛岡市と矢巾町で自動車販売店「GROUND UP」を経営していた菊池優樹容疑者(32)と、滝沢市大沢堰合の会社役員・高橋錬容疑者(34)です。 警察などによりますと、2人は2024年12月下旬、共謀の上、盛岡市に住む64歳の男性や秋田県に住む当時22歳と39歳の男性からそれぞれ乗用車1台をだまし取った疑いが持たれています。 それぞれの車は時価で百数十万から2百数十万円相当だったということです。 菊池容疑者は複数の業者による車の査定を一括して受けられるWEBサイトに買い取り業者として登録していました。 被害者の男性3人はこのサイトで他社より高い金額を提示してきた菊池容疑者に車を引き渡しましたが、代金が支払われなかったということです。 菊池容疑者らは同じ手口で矢巾町の男性から車をだまし取ったとして、9月に逮捕されていました。 警察は共犯事件であることを理由に2人の認否を明らかにしていません。 今回の被害者の1人・盛岡市の64歳の男性の自宅に2024年12月に菊池容疑者が訪れた際の映像です。 菊池容疑者が買い取りを装い車をだまし取っていく様子を被害者の男性が撮影していました。 その翌月、男性は岩手めんこいテレビの取材に応じ、代金が支払われていないことに怒りをあらわにしていました。 盛岡市在住 被害受けた男性(64) 「許せない。人をだますような商売をしてはだめ」 この男性は「逮捕の知らせを聞き少し安心しました。犯人が賠償で誠意を示してくれることを願います」と話しています。 これまでの関係者への取材で、菊池容疑者は車を転売して得た金を借金の返済に充てたり、高橋容疑者に渡したりしていたとみられることが分かっています。 警察はさらに複数の被害を把握しているとしていて、引き続き2人の余罪を調べています。