「生活保護から抜け出せない」何が自立を妨げる? 19歳の女性が見いだした小さな「突破口」

斎藤碧さん(19歳、仮名)はあるシェルターで暮らしていた。父親による長年の性虐待から避難したためだ。 父親は逮捕され、実刑が確定。ただ、中学1年の途中から学校にも通わせてもらえなかった碧さんにとって、人生をやり直すのは簡単ではない。生活保護を受けていたが、将来に目を向け、アルバイトを始めた。短大に通う学費を稼ぎ、資格を取って自立するのが目的だ。 バイトで稼いだ分は生活保護費から差し引かれてしまうが、高校生らの保護脱却につながるとみなされれば「特例」として差し引かれない。バイト代を学費に充てようと自治体へこの特例を申請したが、結果は却下。高校に通っていないことがネックになった。碧さんのせいではないのに。 「早く生活保護から抜け出したいのに、抜けさせない仕組みと思えてしまう」 一体どうすればよかったのか。(共同通信=宮本寛)

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