特殊詐欺のいわゆる「かけ子」をさせるため、当時大学生だった男性をカンボジアに誘拐したなどとして、兵庫県警や島根県警などがつくる合同捜査本部は、10日までに男女7人を逮捕しました。 国外移送目的誘拐と詐欺の容疑で逮捕されたのは、兵庫県と大阪府に住む男女7人です。 「平均で月に150万円以上の給料が入る」 兵庫県警・島根県警などの合同捜査本部によりますと7人は去年6月、当時大学生だった男性に嘘を言い、「かけ子」としてカンボジアに誘拐するなどした疑いが持たれています。 男性の家族から「監禁されているかもしれない」と警察に相談があり捜査を進めていたところ、7月下旬に関西空港に帰国した男性を兵庫県警が保護しました。 男性は「かけ子をさせられて罪悪感があった」と話し、「身内に不幸があったと」と嘘をついて帰国したということです。 男性からの聞き取りなど所定の捜査を行った結果、7人の容疑が明らかになったとして、今年8月から今月9日にかけて7人を逮捕しました。 島根県警は、事件の関係者に県出身の人物が関わっていたことから、今年5月に合同捜査本部に加わり捜査を進めていました。 合同捜査本部は、逮捕した7人のうち3人が「リクルーター」とみていますが、被害に遭った男性は、さらにその指示役として「外国人がいた」旨の証言をしているということで、引き続き詳しく調べています。