「このまま殴られ続けたら死を感じると…」被害主張の男性が取材に応じる 大阪府警・捜査四課の警察官による暴行を証言 様子が映らないよう防犯カメラの向きを変える場面も「これじゃ伝わらない。もっと殴られている」

大阪府警の警察官2人による家宅捜索中の暴行事件。自らも暴行を受けたと主張する男性が取材に応じました。 起訴状によりますと、大阪府警捜査四課の警部補・時長力被告(51)と巡査部長・阪口裕介被告(33)は今年7月、女性を風俗店などに紹介する国内最大級のスカウトグループ「ナチュラル」の拠点とみられるビルの一室を家宅捜索した際、捜査対象の男性に暴行した罪に問われています。 時長被告は男性をソファーに押し倒し、阪口被告が顔面や腹などを複数回殴るなどの暴行を加えたとされています。 10月15日、大阪地裁で始まった裁判では時長被告は「間違いありません」、阪口被告は「私の行為は職務の範囲を超えた。この件を正直に話そうと思う」と、ともに起訴事実を認めました。 続く冒頭陳述で検察側は「現場にいた3人の体を押さえるなどしたうえで、男性の頭髪をつかんで引っ張り、顔面や腹部を複数回殴るなどした」と指摘しました。 犯罪を取り締まるはずの警察官による暴行事件。その日、警察官に体を押さえつけられたとされる3人のうちの1人の男性が13日、MBSの取材に応じました。 (被害を訴える男性 20代)「観念せえとか抵抗すんなみたいな。3人くらいが突撃してきて、体勢的にはソファに押しつぶされる感じ」 20人ほどでやってきた大阪府警の警察官。男性はいきなりスマートフォンを取り上げられ、無抵抗の中で殴られたと訴えます。 (被害を訴える男性 20代)「肩のあたりを押し付けて両肩やられていて、頭の部分を髪の毛つかんで壁に押し当てるような感じ」 スマートフォンの暗証番号を教えるように言われ、拒否するとさらに暴行されたといいます。こうした暴行は1時間半以上に及んだということです。 (被害を訴える男性 20代)「『これ朝まで続くからな』『終わらへんからな』と。このまま殴られ続けたら死を(感じると思った)」 男性はケガがひどく、1週間ほどまともに歩けなかったといいます。このとき男性も逮捕されましたが、捜査時に警察官の違法行為があったとして、釈放されました。 男性は暴行事件の捜査の過程で、阪口被告が自身らによる暴行の様子が映らないよう防犯カメラの向きを変えている映像を見せられたといいます。 (被害を訴える男性 20代)「警察が(防犯)カメラのデータを消してる。これじゃ暴行は伝わらないという印象。もっと殴られているのになという感じはあります。(警察官が)2人しか逮捕されていないのは事実と異なるなというのは間違いなくある。事実に基づいて捜査してほしいなとは思っています」

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