「日本最大」口座ブローカーを摘発、約1千件の不正取引に関与か

愛知県警など10道県警と警察庁サイバー特別捜査部の合同捜査本部は16日、金融機関の口座を調達していたブローカーグループの男女7人を詐欺と犯罪収益移転防止法違反の疑いで逮捕し、発表した。 グループは約150人のリクルーターを使って闇バイトを募集し、応じた人に口座や暗号資産の口座をつくらせて、特殊詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺などを行う集団に売却していたとされる。少なくとも948件の口座の不正取引に関わったといい、捜査本部は過去最大級の詐欺に関する犯罪インフラ調達の集団で、「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)」にあたるとみて全容解明を進める。 捜査本部によると、逮捕されたのは、グループのリーダーとみる住居不定、無職西川悠輔容疑者(32)ら20代~30代の7人。逮捕容疑は、今年5月、闇バイトに応募した福島県在住の女(37)に、転売する意図を隠してスマートフォンを契約させたり、4~5月に金融機関の預金口座を開設させて口座情報をひもづけたスマホを有償で譲り受けたりしたもの。西川容疑者は容疑を認め、一部の容疑者は否認しているという。 グループは「日本最大の口座仲介業者」を自称し、西川容疑者のSNSのアカウント名にちなんで「雨グループ」と呼ばれていた。メンバーは、スマホの購入指示役や提供された口座の状況の確認役、闇バイトに応じた人が逃げないよう脅す役など分業体制が確立していたという。

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