「チケット詐欺」不正送金疑い、少年ら2人逮捕 「Snow Man」のファン装う

乗っ取った交流サイト(SNS)のアカウントを使って他人の銀行口座情報を入手し現金計50万円を不正送金したとして、福島県を含む8県警の合同捜査本部は27日までに、不正アクセス禁止法違反と電子計算機使用詐欺、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等隠匿)の疑いで千葉県大網白里市の無職少年(17)、同法違反(犯罪収益等収受)の疑いで大阪市の無職男(18)をそれぞれ逮捕した。合同本部は同様の手口による被害が全国で計約1300万円に上るとみて捜査している。 福島県警サイバー犯罪対策課によると、事件の手口は【図】の通り。 少年の逮捕容疑はX(旧ツイッター)でアイドルグループ「Snow Man(スノーマン)」のライブの同行者を募り、希望した福島市の20代女性に自作のフィッシングサイトのURLを送信。昨年10月27日ごろ、女性が入力した電子マネーのパスワードを使い、アカウントに不正にアクセスした疑い。さらに同11月30日、そのアカウントを使って同様の投稿をし、会津若松市の30代女性にもURLを送信。口座番号や電子マネーのパスワードなどを入手して口座に不正にアクセスし、男名義の口座に現金30万円、別人名義の口座に20万円を送金した疑い。 男の逮捕容疑は少年が犯罪で得た現金30万円であると知りながら自身の口座に振り込み入金を受けた疑い。少年は認否を留保し、男は認めている。 県警によると、少年と男は友人関係。少年はウェブサイト作成ツールや生成AIを使ってフィッシングサイトを作成したとみられる。乗っ取ったアカウントを使うことで、30代女性に同じグループのファンであると信じ込ませる目的があったとみている。男の口座に送金した30万円のうち、2万円は男が報酬として残し、残りは少年が受け取った。合同本部は別人名義の口座に送金した20万円は暗号資産に換えた可能性もあるとみて調べている。 福井県の別の事件の関係者として少年の関係先を家宅捜索し、押収したスマートフォンを調べる中で一連の事件の関与を裏付けるデータを発見した。

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