安倍晋三元首相が銃撃されて死亡した事件で、殺人罪などで起訴された無職・山上徹也被告の初公判が28日、奈良地裁で行われ、元迷惑系YouTuberで奈良市議のへずまりゅう氏が22・7倍(727人中32人)の抽選に当選し、裁判を傍聴した。へずま氏は山上被告に「真実を言えよ」と呼びかけた。 傍聴席の最前列から、被告の姿を驚きを持って見つめた。「髪が伸びて、眉毛も太くなってて、ゲッソリしていました。(逮捕)当時の写真より10歳くらい老けたイメージでした」と印象を語った。 被告の感情が揺れ動いたように見えたのは2点。「お母さんの(旧)統一協会の話になった時」と「映像でパイプ銃が流れた時」だという。ともに「苦しそうにしていた」という。特に犯行前に自身で録画したとされる手製のパイプ銃の実験映像が流されると「頭を抱えだして、当時を思い出すような感じ。苦しそうにしていたので、隣の弁護士が声をかけていました」と明かした。映像は、へずま氏自身も「怖かったです」というもの。「生々しかったです。音も大きかったし、煙も上がって」と振り返った。 閉廷後、へずま氏の前を山上被告が通りかかったという。「何か言おうかなと一瞬考えたんですけど、やめました。(もし声をかけるなら?)『山上、真実を言えよ』と」。今後も同被告の公判を傍聴するつもりだという。