極右ロビンソン氏の「クリスマス」集会に約千人が参加 司教ら深い懸念表明

【AFP=時事】英ロンドンで13日、極右活動家トミー・ロビンソン氏(43)が主催する「クリスマス」集会に約1000人が集まった。司教らは、キリスト教のシンボルが「人種差別や反移民のレトリックを正当化するために使われている」として深刻な懸念を示した。 首都ロンドン中心部で行われた集会では、英国旗や「イエスは王」と書かれた旗が振られた。一方で、現地で取材にあたっていたAFP記者は、対抗デモも行われたと伝えた。 「自分だけではないと感じられて心強い…私たちのキリスト教信仰はこれまで以上に重要で、守らなければならない」と、求職中のジョー・バークさん(38)は語った。 教師を引退したメアリー・ビルズさんは「クリスマスを再び偉大に」というスローガンが書かれたTシャツを着用。「キリスト教の価値観を祝うことは前向きで重要だと思う」と話し、「この国はキリスト教の国なのに、私たちの遺産を主張するのは難しいように感じる」と付け加えた。 警察は約1000人が集まったと見積もっている。警察官を襲ったとして1人、以前のロビンソン氏の集会で警察官に対する同性愛嫌悪の虐待を行ったとしてもう1人、計2人が逮捕されたと発表した。 警察の報道官は、約200人が対抗デモに参加したと述べた。 ■信仰の「腐敗」 ロビンソン氏はこの集会をクリスマスの「宗教的祝典」として宣伝。X(旧ツイッター)で、13日の集会に参加するすべての人に、「私たちの信仰、文化、遺産を最善の方法で称えよう」と呼びかけた。 ロンドン南部の大部分をカバーする英国国教会のサザーク教区の司教らは、ロビンソン氏の集会に深い懸念を表明。「他者を排除するためにキリスト教信仰を利用したり腐敗させたりすることは容認できず、キリスト教のシンボルやレトリックを使って人種差別や反移民のレトリックを正当化することに深い懸念を抱いている」との声明を発表した。【翻訳編集】 AFPBB News

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