32席の一般傍聴席を巡って希望者727人が列を作った。抽選倍率22.7倍を突破して傍聴券を手に入れた人の中に、元迷惑系ユーチューバーで奈良市議のへずまりゅう氏(34)の姿も。「市議として来た。奈良市内で起こった事件。彼(山上被告)がなんと言うか見届けたかった」と法廷に入った。傍聴席の左端最前列で公判を見守り、山上被告の第一印象について「髪が伸びて眉毛が太くなり、げっそりしていた。10歳、20歳老けていた」と逮捕時の映像などと比べて説明した。 旧統一教会の問題を長年追及してきたジャーナリストの鈴木エイト氏も傍聴した。記者団の取材に「(被告の)態度が誤解を招かないか」と懸念した。鈴木氏は被告が頬づえをつき、無表情で話を聞いているように見えたと回想。関係者からは被告が真摯(しんし)に事件に向き合おうとしていると聞いており「今回の公判の印象だけで(被告の人柄を)判断しない方が良いのではないか」と話した。