トクリュウがe-Taxを使って全国の税務署にうその所得税の申告書を提出し還付金をだまし取った詐欺事件。闇バイトの中にはe-Taxがどんなものかさえ分からなかった高齢者もいました。 鈴木新一容疑者: 「税務署に行って登録してくれと言われた」 Qそれはe-Tax 「あーそうそう!イータック」 広島市で生活保護を受け1人暮らしをする鈴木新一容疑者(76)です。2025年9月、トクリュウと共謀し広島の税務署に鈴木容疑者名義のうその所得税の申告書を出し、還付金183万円をだまし取った疑いで逮捕されました。逮捕される3カ月前、鈴木容疑者を独自取材しました。 鈴木容疑者: Q金に困っている 「今でも困っている食べるものもない全然。携帯もつながらない料金払っていない」 鈴木容疑者は金に困る中、2024年10月副業のメールをみてトクリュウとつながり指示されるままネット口座を開設し、税務署でe-Taxの手続きをしました。高知の闇バイトの岡村容疑者と同様口座情報とe-TaxのIDとパスワード、そして、免許証の写真を送信。すると、2025年に入って広島東税務署から身に覚えのない還付金が振り込まれました。 鈴木容疑者:「びっくりした、どうすりゃいいのかすぐ電話をかけて聞いたら、うちの方でうまくやるから放っておいていいですと言われたとき犯罪すれすれのことをしていると思った」 鈴木容疑者は、副業と信じ還付金が振り込まれる度に指定された口座に送金。その総額は450万円に上ります。鈴木容疑者の取り分は3万円でした。鈴木容疑者も自分が詐欺に関わったことを知りませんでした。 鈴木容疑者: Qこんな犯罪に関わるとは 「思わなかった全然ただ、5万円もうかるということで必死。犯罪に関わるのは嫌なこと。巻き込まれたと思う。このまますめばいいが」 鈴木容疑者は10月、詐欺の罪で起訴されています。一連の事件での逮捕者は18人被害は10都道県で約2200万円に上っています。