米英両政府はこのほど、米国民らから「少なくとも100億ドル(約1兆5340億円)をだまし取った」として、カンボジアで暗躍するオンライン金融詐欺グループに制裁を科すことを決定。カンボジア最大のコングロマリット「プリンス・グループ」の陳志会長と幹部46人を「犯罪の中核人物」として国際手配した。合わせて世界中に117社もの関連企業を持つ同グループの活動を停止させるとともに、グループの資産約120億ドル(約1兆8452億円)を没収または凍結している。陳志会長は中国生まれで、カンボジア国籍を持つ。この事件には日本人もかかわっており、今年8月には日本人「かけ子」29人が組織犯罪処罰法違反で逮捕され、いまも犯罪グループやその詳細な手口などについて取り調べが続いている。 【相馬勝/ジャーナリスト】 ***