東京都内の個室マッサージ店で12歳のタイ国籍の少女が違法に働かされ、人身取引の被害者として保護された事件で、タイ警察は24日、少女の母親（29）に対して人身取引などの容疑で逮捕状を取得したと明らかにした。地元メディアが伝えた。 母親は少女を日本に残してタイに帰国した後、渡航した台湾で売春に関わった疑いがあるとして拘束された。タイ警察は母親の移送先としては日本を優先する方針だが、それが難しい場合はタイで法的措置を取るとしている。また、日本の司法当局と協力し、背後に人身取引を手がけるブローカーの関与がないかを含めた全容解明に取り組む。 一方、少女の帰国を待つ祖母を支援するタイの財団によると、母親は少女を残して帰国した際、航空券が買えなかったと説明したという。母親は日本のタイマッサージ店への就職をあっせんされる前は建設現場などで働き、仕送りをしていた。【バンコク武内彩】