入店から2分間で車窃盗か 店員と会話せず 東京・足立の車暴走

東京都足立区で盗難車が暴走し、11人が死傷した事故で、窃盗容疑で逮捕された職業不詳の男性(37)=足立区=が、自動車販売店に入って駐車場にあった店の車に乗って走り去るまでの時間は約2分間だったことが警視庁西新井署への取材で判明した。警視庁は男性が事故を起こしたとみて、道路交通法違反(ひき逃げ)と自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)の疑いでも調べる。 事故は24日午後0時半ごろに足立区梅島2の国道4号で発生。足立区役所前付近で乗用車が20代女性をはね、直後に歩道で80代男性らをはねるなどした。80代男性は全身を強く打って死亡し、20代女性は意識不明の重体。他に10~70代の男女9人が重軽傷を負った。 警視庁によると、窃盗容疑で逮捕された男性は24日午前10時20分ごろ、事故現場から約1キロ離れた車販売店に入店。店員とは会話をせず、直接駐車場に向かい、販売予定だった中古車を盗んだとみられる。その間の時間は2分間だった。 店側は車が盗まれる様子は目撃しておらず、車がなくなっていることに気づいて午前10時半ごろに110番した。 男性は「盗んだわけではなく、試乗だった」と容疑を否認。「車に乗って神奈川県の山の方へ行きたいと思っていた」と供述しているという。刑事責任能力の有無を調べる必要があるため、警視庁は容疑者の氏名を明らかにしていない。【松本ゆう雅】

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