福山雅治×大泉洋が最強バディの理由 人たらし×二枚目、各キャラクターの魅力から紐解く<映画ラストマン -FIRST LOVE->

俳優の福山雅治が主演、大泉洋が相棒役で共演したTBS系日曜劇場「ラストマンー全盲の捜査官ー」が映画化され、12月24日に劇場公開される。現在、TVerでは「映画ラストマン -FIRST LOVE-」公開記念として、連続ドラマ版が無料配信中だ。これを機に改めて本作の魅力をネタバレ最小限で解説していく。 ■全話視聴率2桁台をキープ!ドラマ「ラストマン」ヒットの理由は? 本作は、「グランメゾン東京」「TOKYO MER~走る緊急救命室~」など多くのTBS系日曜劇場を手がけてきた黒岩勉が脚本を務める完全オリジナルストーリー。全盲の人たらしFBI捜査官と犯人逮捕のためには手段を選ばない孤高の刑事がバディを組み、難事件を解決していく物語だ。2023年4月期に放送され、全話の世帯平均視聴率が12%を上回る大ヒットとなった。 物語は、2019年4月期「集団左遷!!」以来、4年ぶりの日曜劇場主演となった福山が演じる全盲のFBI捜査官・皆実広見が、交換研修生としてアメリカから来日するところから始まる。そんな皆実のアテンドを命じられたのが、同じく日曜劇場への出演は2019年7月期「ノーサイド・ゲーム」ぶりとなった大泉洋演じる警察庁人材交流企画室の室長・護道心太朗だ。性格も価値観も真逆の2人は共にさまざまな事件に挑む中で、衝突を経て強固な関係を築いていく。 社会問題を提起しながら血湧き肉躍るエンターテインメントとして昇華させていく本作。骨太のストーリーでありながら、クスッと笑えるコメディ要素も盛り込まれており、今や失われつつある“お茶の間で家族そろって見る”という文化を再生するようなドラマだと感じる。福山と大泉のほか、永瀬廉(King & Prince)、今田美桜、吉田羊、上川隆也、木村多江など、実力派揃いのキャストによる演技合戦も見応え十分だ。 ■福山雅治のスター性が遺憾無く発揮された“圧倒的主人公” そして何と言っても、多くの人を夢中にさせたのが皆実と心太朗の名バディっぷり。公私ともに親交が深い福山と大泉の阿吽の呼吸とも言える息ぴったりの掛け合いはもちろんのこと、2人を最強バディたらしめているのはそれぞれの魅力的なキャラクターだ。 皆実は過去のある事件がきっかけで両目の視力を失っているが、そのぶん研ぎ澄まされた視覚以外の感覚や、大学で学んだ犯罪心理学、FBI捜査官として培った経験などを駆使して難事件も必ず最後に解決させることから最後の切り札=ラストマンと呼ばれている。この現実離れした設定に納得感を与えられるのは、やはり圧倒的なスター性を誇る福山しかいないと言えるだろう。皆実は日本の警察組織の常識から外れた捜査を行うこともある上、言っていることが冗談なのか、本気なのか分からない変人めいたところも。どこか「ガリレオ」(フジテレビ系)シリーズの湯川学を彷彿とさせるキャラクターでもある皆実を福山は飄々と演じている。 ただ人間の感情に興味がなく、社交性が欠如した湯川とは対照的に、皆実は人たらしでチームワークを大事にしている。目が見えないことで苦労した経験があるからこそ、人は一人では生きていけないことを誰よりも理解しているからだ。だからこそ、皆実は屈託なく人に助けを求められるし、社会で苦しんでいる人たちに寄り添うこともできる。自分を「聖人君主ではない」と言い、打算的な面も見せることはあれど、人情味に溢れていて愛さずにはいられないキャラクターだ。 ■不器用な優しさに思わず胸キュン…二枚目の大泉洋を堪能 心太朗は犯人逮捕のためには手段を選ばない熱血漢。ぶっきらぼうで口数が少なく、周りとも積極的に関わろうとしないため、組織の中では孤高の存在だ。また心太朗が悪を誰より憎むようになったのにはある理由があり、どこか闇を背負っている。 そんな心太朗は、“二枚目の大泉洋”を堪能できるキャラクターだ。スタイルの良さが際立つスーツ姿でのアクションシーンには惚れ惚れしてしまう。さらに見逃せないのが、吉田羊演じる捜査一課の女性警部補・佐久良円花との関係。2人は元恋人でありつつ、仕事上のライバルなのだ。心太朗は佐久良に対してもクールな態度を崩さないが、ときどき不器用な優しさが垣間見える瞬間も。大泉の眼差しからは愛情が伝わってきて、思わず胸キュンした視聴者も多いのではないだろうか。 一方で、心太朗は皆実に振り回される役どころでもある。皆実の予想だにしない言動に対する心太朗のリアクション、アドリブも盛りだくさんな2人のかけ合いには、大泉のコメディセンスを感じずにはいられない。 そんな最強バディには本人たちも知らない因縁があり、その衝撃の事実が明らかになる最終話は多くの人の涙を誘った。互いの感情を引き出し合うような福山と大泉の真に迫った演技は必見だ。「映画ラストマン -FIRST LOVE-」では、皆実と心太朗が冬の北海道で史上最大の事件に挑む。 映画にはドラマのメインキャストに加え、皆実の初恋の人で、謎の組織から追われている天才エンジニアであるナギサ・イワノワ役の宮沢りえ、新たに実をライバル視するFBI捜査官のクライド・ユン役のロウン、ナギサの娘・ニナ役の月島琉衣、ナギサを狙うテロ組織の最高幹部グレン・アラキ役の寛一郎ら豪華出演者が出演。 映画公開から4日後の12月28日には完全新作スペシャルドラマ「ラストマン-全盲の捜査官- FAKE/TRUTH」も放送予定だ。 ■「映画ラストマン -FIRST LOVE-』公開記念特集」作品ラインナップ一覧 11月19日(水)~2026年1月31日(土)に実施される、TVerでの「映画『映画ラストマン -FIRST LOVE-』公開記念特集」作品ラインナップは以下の通り。 映画関連作品 「ラストマンー全盲の捜査官ー」(2023年) 福山雅治 出演作品 「あしたがあるから」(1991年) 「愛はどうだ」(1992年) 「ホームワーク」(1992年) 「ホームワークスペシャル」(1993年)※12月13日(土)配信開始 「めぐり逢い」(1998年) 「集団左遷!!」(2019年) 大泉洋、吉田羊、木村多江、松尾諭、黒田大輔 出演作品 「おやじの背中」(2014年) 大泉洋、上川隆也、松尾諭 出演作品 「ノーサイド・ゲーム」(2019年) 上川隆也 出演作品 「君が教えてくれたこと」(2000年) 松尾諭 出演作品 「白戸修の事件簿」(2012年)※12月6日(土)配信開始 宮沢りえ 出演作品 「東京エレベーターガール」(1992年) 吉田羊 出演作品 「刑事のまなざし」(2013年)※12月14日(日)配信開始 「コウノドリ(2017)」(2017年)※12月27日(土)配信開始 「恋する母たち」(2020年)※12月6日(土)配信開始 吉田羊、黒田大輔 出演作品 「コウノドリ(2015)」(2015年) 永瀬廉 出演作品 「夕暮れに、手をつなぐ」(2023年) 木村多江 出演作品 「LADY~最後の犯罪プロファイル~」(2011年)※12月13日(土)配信開始 「まどか26歳、研修医やってます!」(2025年)※12月27日(土)配信開始

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