若い人たちの身近に迫る犯罪。その背景について考えます。 ■熊本で「逮捕」多発 11月14日、熊本市中央区渡鹿で撮影された、カードの無人販売店の様子です。 ハンマーのようなもので商品ケースを躊躇なくたたき割る覆面姿の人物たちが映っていました。店で発生した約1分30秒の犯行です。 後日、窃盗の疑いで逮捕されたのは、高校生を含む15歳から19歳の6人でした。 他にも11月中旬には、雑貨店で腕時計を盗んだ疑いで14歳の男子中学生が逮捕され、11月下旬には、以前住んでいたアパートに侵入し現金400万円が入ったバッグを盗んだとして18歳と19歳の男2人が逮捕されました。 ■なぜ?少年の粗暴犯が増加 熊本県警によりますと、少年犯罪の摘発・補導件数は、コロナ禍の2020年に232人と統計史上最も少なくなりましたが、翌年から増加に転じ、今年は6月末の時点で去年の同じ時期の1.5倍になっています。 なかでも顕著なのは、万引きなどの窃盗や暴行、傷害などの粗暴犯の増加です。 少年保護対策室 荒毛俊至室長「スマートフォンが普及して少年が入手する情報量が増加し、それに伴い物欲が高まり、窃盗犯が多くなっているのかなと」 また、SNSで闇バイトに勧誘され、一度加担してしまうと抜け出せなくなる少年たちもいるといいます。 少年保護対策室 荒毛俊至室長「個人情報が聞き出され、少年が指示に従わない場合には『家族などに危害を加える』とか心理的プレッシャーをかけられて、犯行から抜け出せなくなる」 ■友だちが「捕まった」 先輩に「誘われた」 街なかで話を聞くと、想像以上に若者たちの間近に犯罪が迫っているのを感じます。 高校生「Xでたまに見る」 ――どんな感じ? 高校生「テレビでみるような『高額』とか『高収入』みたいな」 高校生「そういうのをやって捕まった友達がいる」 ――何をした? 高校生「受け子」 高校生「先輩や同級生とかそういう人たちと遊んでいる中で誘われて、みたいな」