【AFP=時事】ブラジルの当局は8日、サンパウロ市の図書館からフランス人画家アンリ・マティスの版画8点が盗まれた事件で、容疑者1人を逮捕したと発表した。 サンパウロ州政府の声明によると、男は「日曜日(7日)に行われた犯罪行為を記録した防犯カメラの分析と捜査活動の結果、特定され」、サンパウロ中心部で逮捕された。 警察は8日、逮捕に先立ち、マティスの版画を盗んだ2人の容疑者のうち1人を特定し、逃走車を発見したと発表していた。 武装した2人組は市内のマリオ・ジ・アンドラージ図書館からマティスの作品およびブラジル人画家カンディド・ポルチナーリの作品を持ち去った。 警察発表によると、2人組は警備員や訪れていた老夫婦を拘束し、8点の版画などを強奪すると正面玄関から逃げ去った。 サンパウロの治安部門は、2人目の容疑者の特定に向けた捜査が進行中で、「逃走車両も発見され、法医学的分析のために送られた」と声明を発表した。 ブラジルのニュースサイトG1は、強盗の1人が複数の美術品を日中に通りで運び、ゴミの山の隣の壁に立てかけて逃走する様子を映した動画を配信した。 サンパウロには、防犯カメラと顔認識技術を使用した高度な監視システムがある。 20世紀の現代美術の巨匠であるマティスの作品は、数百万ドルで取引されることがある。【翻訳編集】 AFPBB News